Persefone / Lingua Ignota: Part I

私がもっとも好きなプログレメタルバンドのひとつ、アンドラの Persefone の 2024 年作。

イントロ的な “Sounds And Vessels” で「おー、きたきた」と期待に胸をふくらませたのですが、その後の “One Word” で「え?」となってしまいました。なんというか、それまでのような抑揚のついたギミックにに富んだダイナミックな Persefone サウンドでなく、なんか平坦で一本調子な感じに聞こえたですよね。それと、なんか違和感感じてたら、ボーカルが交代してるんですね。

それでも聴き進めていくと、いや、やっぱり期待通り!と思わせる Persefone サウンドでした。

これこれ、この感じですよ〜。デスヴォイスとクリーントーンのボーカルの入れ替わりも良い感じ!!哀愁のギターソロもいいですね。

アルバムトータルで聴いてみてください。

5月に“Scar Symmetry Japan Tour 2024”に一緒に出演しますね。大阪の公演に申し込んでみましたが、残念ながら目標額に達せずに中止になってしまいました。

2022 年振り返り(K-POP 以外編)

(2022-01-09 紹介するのを忘れていたアルバムを追加したので日付も更新しました)

昨年は K-POP でさえも聴く時間が減ってた気がするのにそれ以外となると、もうココで紹介したアルバム数枚しかないんじゃ? って感じですが、一応 K-POP 以外も振り返っておきます。

K-POPの振り返りはこちら。

TEE / Total Edge Effect

これもレビューしようしようと思って時期を逸してしまったやつ。日本のシンフォフュージョンプログレ TEE の 5th アルバムです。

TEE は、フルートによる流れるような叙情的なメロディとテクニカルなギター、美しいキーボードが特徴的で、聴いていると幻想的な風景を浮かんでくるような感じですが、このアルバムでもその特徴が存分に感じられます。

1 曲目の出だしのピアノのメロディと続くフルートのメロディを聴いただけでもう存分に TEE の魅力が感じられてうれしい気分になりましたね。

フルート入ってことで、カナダの Maneige や、スペインの Gotic なんかと比べられたりすることが多いのかもしれませんが、TEE はもっとどこか懐かしい日本の風景が浮かんでくるような幻想的な美しさがあり、Gotic とはまた違った味わいがある気がします。

Brad Mehldau / Jacob’s Ladder

プログレに触発されたというこのアルバム、なかなかのプログレで衝撃的ではありました。

この曲なんて最高です。

Persefone / Metanoia

私がプログレメタルにより深くハマるきっかけとなったバンドのひとつ、Persefone のアルバムも今年序盤に出ました。

そして前作からの流れを組む組曲の Part3、ほぼインストの “Consciousness, Pt.3″、10 分を超える大作ですばらしいです。

期待通りの静と動の対比、デスヴォイスとクリーントーンヴォーカルの対比もすばらしく、ギミックに富んだ緩急をつけながらの展開もまったく飽きさせず、今でも結構聴いています。

JPL / Sapiens Chapitre 3/3: Actum

リリースを重ねるごとに Nemo との差異がなくなってきている気がする JPL。高品質のアルバムをリリースし続けているフレンチプログレシーンバリバリ現役のバンドです。

https://www.youtube.com/watch?v=0tXqUYKNOZo

このアルバムは 3 部作の最後を飾るアルバム。伸びやかなギターが気持ち良いシンフォプログレですね。

JPL ではなく、Nemo の 1st を再録したアルバムも出ていて、そちらも結構聴きました。


あとは新作ではなく過去を懐かしむ的なこの 2 枚も良かったです。どちらもかなり聴き込んだアーティストなので、こういう作品がリリースされるのはうれしいですね。

Minimum Vital / Live Minnuendo 2021

John McLaughlin / The Montreux Years

Persefone / Metanoia

ここ 10 年ほどはプログレデスメタルのいくつかのバンドをプログレとして聞いているのですが、そのうちのひとつ Persefone が帰ってきました。

2 曲ほどが事前にリリースされていて、期待が高まってました。この 2 曲は Persefone らしいギミックの効いた曲で、いかにも Persefone という感じです。この 2 曲はよりメタル寄りで、ドラマチックさがあり、デスヴォイスとクリーンなヴォイスの対比も堪能できる良曲です。もちろんシンフォニックさもあってスケール感もあります。

ただ、このアルバムの魅力はこれだけではない!(当たり前)その他の曲ではインストパートがメインとも思える曲もあって、すばらしいです。

まずは 5 曲目の “Aware of Being Watched”(Feat. Merethe Soltvedt)、Merethe Soltvedt は特にメタル系の方ではないようですね。

この曲の「静」と「動」と「激」という感じで変化するダイナミックな曲ですね。ギミックに富んだテクニカルかつ叙情的なギタープレイが堪能できます。

そして、前作からの流れを組むのか “Part.3” と付いた 10 分を超える大作の “Consciousness, Pt.3″。キーボードによるシンフォニックサウンドが印象的です。この曲はインスト曲と言ってもいいでしょう(ヴォイスという感じでボーカルも入りますが)。この曲も「静」から始まって徐々にドラマチックに盛り上がっていき、「静」と「動」の変化が展開します。「動」の部分も激しいとまではいかない重厚なサウンドが緩急、強弱をつけながら続きます。

「プログレ」なサウンドではないのかもしれないけど、メタリックな解釈でプログレするとこうなりました的なプログレに仕上がってますね。この曲はすばらしい。

そしてアルバムの最後は組曲(?) “Anabasis”、Pt.1~3 で構成される、こちらもインストパートを十分に生かしながら、クリーン・デスヴォイス、静と動と激と目まぐるしく変化する、まさしくプログレデスメタルと言える曲ですね。

というわけで、アルバム 1 枚中でのプログレらしい構成も、1 曲の中でのプログレらしい展開も楽しめる良作です。ドラマチックで重厚感あるサウンドも私好み。しばらくヘビロテしそうです。

さらに詳しい情報は「ヘビーメタル.com」さんに詳しいです。

うぉ〜 Persefone 秋に来日!!

もうすでにこの時期で今年のベスト・アルバムじゃないか! と最新作が既にこのブログでも紹介済み の Persefone がどうも秋に来日するようです!!

東京と名古屋だけの AOA パターンなのか〜😅

でも行きますよ、これは! ”Extreme Dark Night” というメタルイベントの vol.5 で、イタリアの Dark Lunacy というバンドと Ethereal Sin という日本のシンフォブラックメタルバンドと一緒に回るようですね。チェックしなきゃ!

チケット販売情報はまだですね。

Persefone / Aathma が今年の Top 10 に入りそうな勢いの名作

ピレネー山脈の公国アンドラのプログレッシヴ・デスメタルバンド Persefone の 5th アルバム。大体 4 年ぶりの作品でしょうか。

Persefone はデスメタルが聴けるようになって以来、Opeth と共に最も良く聴いているバンドのひとつで、前作の “Spiritual Migration” は特に好きで今でもよく聴いています。

その後、ギターとドラムが変わっているから、音楽性はどうなるかな? とちょっと心配でしたが、前作と同等かそれ以上にプログレッシヴな作品に仕上がっていて安心しました。前作をより深化させた作品という感じ。

前作同様にとにかくギミックに富んでおり、強弱のメリハリがついており、動と静の対比、スピードの緩急の変化、デスヴォイスとクリーンヴォイスの変化、インストパートのメロディアスさとデスヴォイス部分の荒々しさの対比と、めまぐるしく変かして展開していくプログレッシヴなメタル作品に仕上がっています。前作よりは少しデス声の比率が増したのかな?

テクニカルかつエモーショナルなメロディは比較的日本人好みなのかもしれません。

まだ 2 月ですが、メタル分野で今年ベストの候補に入る予感です (そもそも 1 年を通して聴くメタル作品そんなにないし〜)。分野をまたいでも Top 10 に入る予感の名作です。メタルとしてだけでなくかなり高品質なプログレ作品でもあるのでは?

(追記) そして、どう聴いても Cynic だよな、って曲ありますが、それもそのはず Cynic の Paul Masvidal がゲスト参加してるんですね。すごい組み合わせだ😂