Jazz Q / Živí se diví: Live in Bratislava 1975

最近、技術系の同人誌販売のイベントなんかに参加してて、ちょっとこっちに手がつけられていませんが、音楽は聴いてます。最近入手した CD の中から良かったものの紹介。

チェコの Jazz Q です。1975 年スロヴァキアでのライブを収録したライブ盤。2013 年に一度リリースされていたようです。

これはもう Jazz Q 全盛期と言える演奏ではないでしょうか。

1 曲目出だしから Mahavishunu Orchestra を思わせるヴァイオリンとギターのサウンド、RTF を思わせるエレピが印象的。オリジナリティはどうなん? って思うかもしれませんが、だいぶ流麗な感じになったものの独特の暗さを漂わせながらのゴリゴリしたギターソロなんかは、これぞ東欧という感じです。

ちなみに Mahavishunu の “Sanctuary”、Billy Cobham の “Stratus” も演奏していますので、まあその辺りの影響を強く受けてはいるのでしょうね。

初期のゴリゴリジャズ感と、フュージョン的な流麗なバランスの取れた 1 曲目もいいのですが、女性ボーカルが入りの強いエネルギーを感じる 2 曲目がすばらしいです。

その他、カバー曲含めてなかなかの迫力で聴かせてくれますので是非どうぞ。

Modrý Efekt / SVěT HLEDAčů

Synkopy & Oldrich Vesely の Slunecni Hodiny の雰囲気に似た 1979 年リリースの 6th Album。似ているのはキーボードの Oldrich Vesely が在籍しているからかな? (実際、この作品の後に脱退して Slunecni Hodiny に参加しています。)

前作とは違い、ジャズロック色はなくなり、ハードで美しいシンフォニックロックに仕上がっています。とはいえ、テクニカルな味わいは残っていて、それがインストの部分に感じられますね。ボーカルの部分は何語か良くわかりませんがハードで情感あふれる感じです。

ある程度のテクニカルさと、泥臭い感じもするシンフォ的な味わいと、時折感じられる泣きのメロディと、複雑な曲の展開が合わさって、非常に高品質なシンフォニック作品に仕上がっていますね。

(1999 年 6 月に書いたレビューに加筆)

Different Light / The Burden of Paradise

The Burden of Paradise
The Burden of Paradise Different Light

User-Friendly Records 2016-02-29
売り上げランキング : 8840

Amazonで詳しく見る by G-Tools

1994 年にマルタで結成されたものの、すぐに解散し、その後 2008 年にチェコを拠点に再結成されたバンドとのことです。

サウンドはチェコによくある陰のあるサウンドではなく、マルタのある地中海の明るい雰囲気が感じられるサウンドです。とはいえ地中海特有のオリエンタルさはなく、どちらかというと正統派ブリティッシュプログレの流れを汲むサウンドです。

とにかくネオプログレ全盛期の Marillion や Pendragon が好きなんだなあと感じさせます。ギミックの効いた構成と、適度にテクニカルな部分がある、ドラマチックかつ、陰のない明るく開放的でポップなサウンドを曲に詰め込んだ濃度の濃い音楽です。

曲も大作志向で冒頭から 8 つの曲からなる組曲で始まり、その後も 6 つの曲、2 つの曲からなる組曲と、組曲が 3 つも入っているという欲張りな構成です。

とにかく気楽に聴けるけども、プログレらしい複雑さも楽しめる、ネオプログレに現代的な味付けをした、正当な進化形と言えるでしょう。

より詳しい解説が「プログレの種」さんのところにあります。

Blue Effect / Live

チェコの Blue Effect (Modry Efekt) の 2007 年の再結成ライブを収録したライブ盤 (2008年リリース).

出だし,イントロっぽい曲がシンフォ的にゆったりと始まっていく感じで,プログレ的な展開を期待させますが,始まると,プログレというよりは,ブルージーなロックで初めて聴いたときはガックシ.:-p

いかにもおっさんの再結成の演奏という感じの,余裕の感じられるロックで,プログレとかジャズロック色を期待すると思いっきり外しますけど,なぜか心地よく聴けました.きっと私がおっさんだから,こういう余裕の音楽が気持ちよく自然に入ってくるのかも.(^_^;) 最近,結構この手の再結成物,プログレなんかを期待して,一瞬がっくり来るんですけど,聴いているとすごく気持ちよくて,思わず何度も聴いてしまうんですよね.

曲の端々にジャズロック的だったり,プログレ的な要素を感じる部分もあるので,そういうのも心地よい原因かもしれません.後半の曲は,ボーカルの入っている部分は特に前半と変わりない雰囲気だけど,ソロが始まると,ジャズロック的になったり,プログレ的だったりと,さすが!と思わせる所満載ですね.

演奏も円熟味のある余裕のある演奏で,その中でギターがゴリゴリという雰囲気を残しながらも,それでも丸くなったよな,と感じさせる所が微笑ましいですね.昔の演奏がいかにもゴリ押しのアツい垢抜けないジャズロックだったので,そういう曲を少し引いて余裕を感じさせる演奏をしている所のギャップも楽しいのかも.