青春の Fusion の思い出 〜 Naniwa Exp. with Akira Wada

私の青春時代をともに過ごしたジャンルのひとつである Fusion。宇宙小女だいすきさんのコメントをきっかけに Fusion への回帰を行っていますが、その中でも「この演奏は私の音楽リスナー人生の中でも最高の演奏」と思えるひとつ紹介します。

関西が誇る Fusion バンド、ナニワエキスプレス。このバンドに結構意外な組み合わせな和田アキラをゲストに迎えた NHK FM の “Session ’85″(1985-03-02 放送)。

曲目は

  1. K-Bone Shuffle
  2. Oriental Makin’ Love
  3. Stick Freighter (with 和田アキラ)
  4. Orino (with 和田アキラ)
  5. Loving You, Sometimes Leaving You
  6. Charcoal Bleak

ナニワエキスプレスが和田アキラと一緒に深町純の曲を演奏する 3 曲目も意外で良いのですが、圧巻は 4 曲目の “Orino”。この曲は 3 名の合作ということもあるのか、組曲的な展開を見せるプログレ曲なのですが、この曲に和田アキラがゲストというドンピシャな組み合わせ。FM なので映像がないのが残念!!(このライブはエアチェック(死語)で録音した音源が手元にもあります)

序盤の清水興によるチョッパー中心のソロから内省的なメロデイアスな演奏から、一気にテーマへと流れ込んでいくところの変化も最高!

そこから一旦曲の進行が停止したようなところから、一気に疾走感溢れるドラムをきっかけとして一気に和田アキラのギターソロに流れ込んでいくところなんかも最高。この官能的かつテクニカルなスピード感あふれるソロは “Prism / Live Alive Vol.2” の “karma” のギターソロと並んで、私の中では今でも和田アキラの最高のギターソロとして記憶しています。このギターソロの後ろの東原力哉の疾走感あふれるドラムも、ギターソロを決して邪魔しないながらもしっかりドラムを聞かせていて最高です。

このギターソロから東原力哉の「ドンドンドドンドドン」というドラムをきっかけにまたテーマに戻るところも最高。

東原力哉と清水興の強力なリズム隊の音圧と、和田アキラの流れるようなギターソロが、高度に調和した奇跡の演奏ではないでしょうか。

この演奏は 40 年近く経ってもまったく飽きることなく、今でも最高の演奏です。

Steve Clarke & Network / Highly Commited Media Players

このアルバムの目玉は Larry Coryell と Jack Bruce の参加でしょ うか。Larry Coryell は全曲 (?) に参加しています。

出だしいきなり疾走感あり過ぎのジャズロックな曲で始まります。格好の良いスピード感溢れるトランペットと他の楽器のすき間ととにかく埋めたいのか? (^^;) と思わせるドラムが鳴りまくり、他の誰も曲についてこれてないんじゃないか? なんて思ってしまいます(そんなことはないですが)。全体的にこういう雰囲気なのかなと思いましたが、さすが Larry Coryell が参加することによって、疾走感の出過ぎが抑えられ、少し暖かみも加わったような感じになります。Larry Coryell が全体を自分のペースに巻き込むような感じでしょうか。あまり Larry Coryell が目立たない曲では、ひたすら超高速ジャズロックが展開される感じですが… (^^;)

Jack Bruce 参加の曲は 1 曲で、格好の良いボーカル入りのハードなジャズロック+ハードロックという感じで、これも格好の良い曲でした。

全体的にみると、やはりトランペットとドラムが印象に残る格好の良いジャズロックで、時おり Larry Coryell が存在感を示すという感じですかね。

全体的にかなりセッション色の濃い荒削りの演奏なのですが、その割に曲はしっかりと骨格があるような気がして、セッション色の強いジャズロック作品にありがちな、ソロばかり目だって、曲があまりメロディアスじゃない、ってこともない所が結構 Fusion ファン向きかなと思います。

Steve Clarke & Network / L.N.C.

Network の 5th アルバム。今までの作品は Tim Crowther と Steve Clarke を中心とした セッション作品という感じだったけど、この作品は Steve Clarke 個人の趣味のセッションと いう雰囲気が強くなっています。というのも Tim Crowther があまり目立たないからですね。

Jan Hammer, Keith More, Tom Coster などの凄腕を集めて作られたこの作品はなんとジャズ・ ロックベースのデスメタル。

そういうわけで、今までの作品を聴いた人に素直に勧める事は出来ないんですが、ジャズ・ ロックにデス声のボーカルが乗っかっているという感じなので、デス声さえ拒否反応がなければ オッケーじゃないでしょうかね。ま、この作品以外が気に入った人で「デス声大丈夫」って人 はかなり珍しいでしょうけどね (笑) 。

(2001 年に書いたレビューを調整)

Firyuza (Фирюза)

こちらも先に紹介したウズベキスタン物(Anor)と同じ、旧ソ連の「200枚限定リマスター」ってシリーズでトルクメニスタン産ジャズです。1979 年作の模様。

ウズベキスタンよりも地理的にさらにアラブ寄りになったからか、こちらは更に妖しくオリエンタルな雰囲気です。ヴァイオリンとサックスがなかなか印象的で、ジャズ・ロック的かつオリエンタルなフレーズを奏でます。

いい感じの妖しさと、がっちりと硬派なジャズ・ロックが同居していますので、これはぜひ聴いてみてください。単なる色物ではないですよ。

Anor / Taste of Pomegranate

ときおり旧ソ連のバンドのアルバムが復刻されたりして一気に何枚か出てきたりしますが、今回もそんな感じで「200枚限定オフィシャル・リマスター」ってことで CD が出てきたものです。ウズベキスタン産です。

↑のように出だしオリエンタルかつエキゾチックに始まりますが、本格的に曲が始まると、「これは…ウェザー」と思ってしまうほど Weather Report してる曲が続きます。

後半はまた少しオリエンタルなギターのメロディが印象的な曲になったりして、ギターフュージョン的な雰囲気も出てきたりします。

少しオリエンタルな雰囲気はありますが、全体的にはエレクトリックなジャズというところですね。