Shobaleader One @ Umeda Club Quattro

Squarepusher のピカピカ光る覆面バンド Shobaleader One のライブ行ってきました。

Squarepusher の往年の名曲を超ハイテク人力でやろうというバンドのようですが、あまり昔の Squarepusher の曲は詳しくなく、ここ 2 週間くらいでアルバムを何度も聴いて予習しました。

会場は梅田のクラブクアトロ、スタンディングでほぼ全体が埋まるくらいの盛況ぶりでした。Opening Act のにせんねんもんだいの、ちょっとこれはリリースしてる曲チェックしたいなと思わせるステージのあと、しばらく休憩を挟んで出てきました、黒装束に電光掲示板の覆面をかぶったメンバーが。

思えばこのバンドの存在を知ったのは Apink のライブに神戸に行った時の、ライブ前に寄った Tower Records の試聴機でした (ライブ前に何聴いてるんだかw)。

そこで聴いて、即チケットの手配をするほど衝撃を受けたのですが、予想通りその衝撃なんて軽く吹っ飛ぶほどの衝撃的なライブでした。

とにかくジャズ、フュージョン、ジャズ・ロック、プログレ、テクノ、メタルの超かっこいいライブを同時に聞かされた感じ。もう今年最もかっこよかったライブはこれに決定と言っても良いほどです。

Squarepusher のあらゆるジャンルを横断するようなプレイがかっこ良いのは当然として、ドラムの COMPANY LASER がすごいです。あのドラムンベース的なリズムを正確に叩いているにもかかわらず、プレイにうねりが感じられて、これが機械的なリズムでやってる音楽に重要な面白さ、かっこよさを与えているんだと思います。

このうねりで、70 年代の電化マイルス〜マハヴィシュヌ・オーケストラのようなかっこいい混沌さのある曲を演奏し、それを生の迫力で聴いたのですから、これは衝撃を受けないわけはありません。しばらく余韻が残りそうです。

参考

Tako / U Vreći Za Spavanje

旧ユーゴスラヴィアのバンドの 2nd アルバム。

インストの少しジャズロック色のあるシンフォニックロックです。少々民族音楽色もあります。

東欧らしさ爆発の陰のある叙情的な作品です。少し抑えようとしながら (別にそうしているわけではないでしょうけど ^_^;) も抑えきれないというような感じの泣きのメロディが印象的です。

(2002年に書いたレビュー)

https://www.youtube.com/watch?v=aoucYCyFdrU

Cast / Power and Outcome

かつての B 級感はどこへやら、定期的に高品質なシンフォニック・ロックを提供してくれるメキシコの Cast の 2017 年作です。

今回も、畳みかけるようにめまぐるしく展開していく Cast 節は健在。南米独特の優しいメロディから畳み掛けるような演奏といいながらあまり忙しい感じはしません。

1 曲目から、前作から加入のヴァイオリニストによるドラマチックながら、なぜか南米の香りが漂ってるように思えるのは気のせいでしょうか? 序盤のギターはメタリックですね。

Cast といえば、どちらかというとメロディとギターの独特の柔らかさによるシンフォ感が特徴だった気がしますが、このアルバムではキーボードによる、はシンフォニック・ロック的なビンテージ感がこれまで以上に増している気がします。

もう Cast は全く試聴せず、アルバム出たという話を聞いたらすぐに購入しますが、今回もその信頼にしっかりこたえてくれる良作です。

Synkopy & Oldřich Veselý / Slunečních hodiny

Modry Efektに在籍したキーボーディストが参加した 1981 年発表のシンフォニックロック。

元々 Synkopy に在籍後、Modrý Efekt に加入後、戻ってきて発表した作品ということでしょうか。

そして Modrý Efekt でも聴けた独特の声質のボーカルによる哀愁の歌がここでも聴けます。独特の泥臭さを持ちながらも,なぜかそんなに古くさくも感じない、ドラマチックなシンフォニック作品に仕上がっています。

Solaris / Noab

Solaris のアーカイヴ集の第二弾、”Marsbéli krónikák” 以前のライブの音源集とのこと。

時おり聞き覚えのあるメロディやフレーズが飛び出すので,その後の曲のアイデアだったのでしょう.演奏は Live in L.A. などのように完璧とまではいかないけど、かなりの完成度です。

曲自体は十分に練られていないような雰囲気もありますが,フルート中心のまさしく後の Solaris サウンドそのままなので、当時から相当な完成度を持った曲を、かなりのテクニックで演奏していたことが分かります。