Asia Minor / Points of Libration

20 世紀に 2 枚の印象的なアルバムを残したトルコ系フランス人による Asia Minor が帰ってきた!

21 世紀に再結成され活動していたようで、このたび 3rd アルバムが出た、評価も高いということで、我慢できずに日本先行発売されたというベル・アンティークの帯付き日本盤を買ってしまいました。帯付き日本盤なんて久々!

先行発売ってことでまだ Teaser しかないのですが、(2021-03-21 Teaser 以外も確認したので取り消し線入れてます)

伊藤政則氏も絶賛!

2nd を超えたなんて声も見かけましたが、基本は「昔の Asia Minor が帰ってきた!」というサウンド。1st, 2nd に並ぶ名盤というところではないでしょうか。

ジャズロックを基盤にしたサウンドに、朗々と歌い上げるボーカル、モノ悲しげなフルートに、トルコ出身のアイデンティティーを主張するかのようなオリエンタルでエキゾチックなギターなんかの組み合わせによる、中東サウンドとシンフォニックプログレを混ぜたような、メランコリックなシンフォニックフュージョン。

ギミックのききまくった展開というわけではないですが、ゆったりとしたボーカルパートから、フルートやギターを中心としたオリエンタルなサウンドに展開するところとか、プログレッシブロック的な展開もあります。

ボーカルも昔の声のまま!

とりあえず(K-POP以上に)今年に入ってから一番のヘビロテがこのアルバムです!

1st, 2nd がかなりお気に入りだった私には、あの頃の Asia Minor が復活したということが感じられるところがすごくうれしいです。

比較的最近の、名盤 2nd の曲の演奏。Teaser だけではよーわからん、昔の Asia Minor を知らない人は期待されるサウンドの参考にどうぞ。

(参考)

JPL / Sapiens Chapitre 1/3: Exordium

21 世紀に入ってからのプログレアーティストでは 1, 2 を争う好きさである Nemo のリーダーである Jean Pierre Louveton のソロプロジェクトである JPL、もう 9 作目なんですね。2020 年作。

初期は(Nemo に比べると)タイトでストレートなロック色が強かった JPL ですが、近作はシンフォ色を強め、この作品はもうほとんど Nemo なのでは? という雰囲気です(ドラマー、キーボードは Nemo メンバーらしい)。

Nemo よりは少しハードなロックサウンドが感じられる部分があるので差別化はされてる気がします。Spock’s Beard なんかの影響を感じますが、フレンチ独特の角の取れた感じが私は好きです。

初期のシンプルな曲調に比べると、複数の味の組み合わせでより層の厚い曲調で、静と動の対比、柔らかながらもギミックに富んだ構成がいかにもフレンチシンフォという感じです。ギターによる伸びやかなシンフォサウンドも気持ち良いです。

Minimum Vital / Air Caravan’

あの頃の Minimum Vital が帰ってきた!

1980 年代から活動を続けるフランスの Minimum Vital の 5 年ぶりの新作。

まさにあの頃の Minimu Vital が帰ってきた!という感じ。「あの頃」っていつだよ?って、そう、私が Minimum Vital 推しになった(なってたのかw)きっかけとなった 1985 年カセットでのデビュー作 “Envol Triangles” と 1987 年 2nd “Les Saisons Marines” の 2in1 の CD の頃です!!

この頃の少し中世バロック的な雰囲気を漂わせる軽快なフュージョン的なノリから、徐々にボーカルを導入した中世古楽トラッド路線へと変化し、その後シンプル化してアコースティックな古楽バロック調(?)になり、そのまま中世路線を突っ走るのかと思ったら、なんと!メンバーも 4 人編成になり、これまでの中世バロック調の風味は残しながらも、初期のフュージョン調路線への回帰を図った作品で復活です。

中世風味のダンス・ミュージックという感じで 3 拍子系のノリで抑揚をつけつつ、軽快になめらかに展開していく、まさに Minimum Vital ワールドが全編に渡って展開する、個人的には久々にヘビロテの予感がする良作です。

ギターによるフュージョンちっくなサウンドがたまらない!!

Magma “50 ans après” @ サンケイホールブリーゼ

行ってきました、Magma の 50 周年ライブ。

いきなり「ハマタイ!」、始まって 1 秒でゾクゾクきました。そしてグイグイ迫ってくるカッコいいジャズ・ロック。全く歳を感じさせないクリスチャン・ヴァンデのキレのある、手数多いうねるようなドラム。2 時間で 3 曲(組曲で1曲カウントするとねw)、緊張感のある心地よさが続く満足のステージでした。

Setlist

  1. Köhntarkösz
  2. Theusz Hamtaahk Trilogie
  3. De Futura

Gong / The Universe Also Collapses

Gong の 2016 年以来の新譜。「究極のサイケデリック・ロック・アルバム」を目指したらしい。

確かにサイケで、Radio Gnome の頃の Gong らしさもあり、それでいてジャズ的な要素も比較的強い(ジャズファンに怒られそうだけどw)、なかなかの名盤に仕上がってる気がします。

1 曲目の “Foerever Reoccurring” (20 分超)なんて本当に Gong らしい!