Karnataka / The Storm

https://youtu.be/0KVQrq5uVUc

Iona ファンは必聴という売り文句で買ったので、最初 Iona と比べて聴いてしまっていたのですが、Iona と比べるとケルト風味無し、使われている楽器も特色がないので、Iona 的な見方からすると特色がなくて、どうしても聴き劣りしてしまうのですが、ふと気づいたのですが、このバンドはそういう点で見るバンドではなさそうなんですよね。

どうしても比べてしまうのが、少し哀愁と漂わせたような泣きのギターを中心としたロックに透き通るような女性ボーカルが乗る構成だからなのでしょうが、こちらのバンド は女性ボーカルを何度も重ねる事により重厚感と透明感とスケールの大きさを表現しようとしているように思えます。

雰囲気も Iona のようにヌケのよい気持ち良さというよりは、少し内向的な叙情的な美しさを感じます。頭の中に色々な美しいイメージが浮かんでくるような音楽です。

(2001年に書いたレビューを一部調整)

Nemo / Présages

個人的には、現役のプログレバンドでは最高のバンドのひとつではないかと思っているフランスの Nemo。このバンドは Spock’s Beard フォロワーという話ですが、個人的には Spock’s Beard より好きですね。どの曲も平均的に私好みのメロディとプログレっぽさがあるからかも。

このアルバムは持っているつもりだったけど実は持っていなかった 2003 年の 2nd(収録曲自体はライブ盤なんかで知ってる曲多し)。その 2nd を再録した作品が 2018 年にリリースされていたのでそれを聴きました。2003 年録音とは演奏が違うという話ですが、そういうわけで違いはわかりません。

非常にプログレを感じるのですが、ギター中心ですし、それほどプログレ的なトリッキーなメロディなわけでもなく、どちらかというとコテコテのギターロックな感じの泣きとラテン的な情熱のメロディに近い気がするのですが、コテコテ感がそれほど感じられないのは、フランス語の歌詞が出た途端にプログレ感が増して、コテコテなギターロック的なノリが薄まるからでしょうか。それなりにはギミックには富んでる気もするので、そういう面があるからかな?

現代シンフォの代表格と思っているものの、それほど「シンフォニック」なメロディがバンバン出てくる感じもないし、よくよく考えると結構不思議なバンドです。

Обійми Дощу (Obiymy Doschu) / Сон (Son)

叙情的でドラマチックなウクライナのバンドの 2017 年作。

メロディやリズム自体はそれほどプログレではなく、ギターは結構コテコテな良く泣く演奏だし、歌もドラマチックではあるものの結構ストレートなロック色が濃いのですが、曲全体としては非常にシンフォニックプログレを感じます。

演奏はヴァイオリンやフルート、チェロなどが入っているシンフォニック的な雰囲気です。その上、ウクライナ語(?)によるテノールちっくな独特のスケール感を持つボーカルがシンフォプログレ感を非常に醸し出していますね。

これは久々に上質な新しいシンフォプログレに出会った気がします。

Gong special guest Steve Hillage @ Billboard Osaka

(2018-11-11更新: それぞれの曲に動画を貼り付けてみました)

Gong のライブがある、しかも Steve Hillage 参加!これは行くしかないってことで行ってきました。Billboard Live 大阪の第一部。

  • Steve Hillage(Guitar)
  • Fabio Golfetti(Guitar)
  • Kavus Torabi(Guitar)
  • Dave Sturt(Bass)
  • Ian East(Saxophone, Flute)
  • Cheb Nettles(Drums)

ステージうしろのスクリーンには Gong らしいサイケな映像が流れ続けながら、あの独特の浮遊感が通して感じられるすばらしいライブでした。

  1. You Can’t Kill Me
    最初の曲は Camembert Electrique から。Gong のライブの最初にふさわしい曲ですね♪
  2. Kapital
    これはスタジオ最新盤 “Rejoice! I’m Dead” からですかね。そういえばこのアルバムは聴いてませんでした。ミニマルというよりサイケちっくにもっと細かい単位で繰り返す、それでいて浮遊感は感じられる曲ですね。

ここで Steve Hillage 登場!

  1. I Never Grid Before
    Steve Hillage 出てきていきなりこの曲ってのもうれしいですねえ。Angel’s Egg から。
  2. Hiram Afterglid Meets the Dervish (from Solar Musick Suite)
    うぉー、まさかの!Steve Hillage のソロ作 Fish Rising から 1 曲目の組曲の一部ですよ!本当に格好いい演奏でした。
  3. Rejoice!
  4. The Glorious Om Riff / Master Builder
    Twitter に流れてたセトリだと “Om” と書いてあったので “The Glorious Om Riff” なんだろうけど、「ザイーザオー」というボーカルが入る所からすると “Master Builder” と言ってもいいのでは? 🙂 序盤はずっと静かで幻想的な雰囲気で曲が進んでいきましたが、さすがに Gong をずっと聴いてると「くるでくるで〜」という予感をずっと感じていて、「ザイーザオー」と来た時は「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」という感じでしたよ。いやー、盛り上がりました
  5. You Never Blow Y’r Trip Forever
    “You” 収録のゴングらしいサイケな曲ですね
  6. Tropical Fish: Selene
    この曲の後半をやってた感じがします(うろおぼえ)
  7. Insert Yr Own Prophecy
    アンコールは最新アルバムの曲のようですね。この曲はちょっと他と雰囲気違って疾走感ある冒頭から一気に演奏した感じ。途中に Gong らしいギターによる浮遊感ある部分がありますね

いやー、ここまで往年の曲をやってくれるとは思いませんでした。というかそちらの比率のほうが多かったのでは? そして、Steve Hillage のソロ・アルバムからも!本当にあの曲を聴いた時は涙ちょちょぎ出そうでしたよ。

キーボードなしでギター 2 本 or 3 本であの浮遊感のある音を出すの、本当にすごいですね。

武田理沙 デビューアルバム「Pandora」発売記念関西ツアー 2018 インストア・ミニライブ @ disk Union 大阪店

衝撃のデビュー作をリリースした武田理沙さんが関西ツアーをやる、それも初日はフリーのインストア・ミニライブってことで行ってきました。

会場は disk Union 大阪店。初めてですが、特にイベントスペースがあるわけではなく、「えっ、ここでやるん?」という、レジと棚と入り口の間で少しあるスペースでやっていました。店に入る人は入りづらかったはず😂

登場した武田さんは、あのパワフルな音からするとちょっと意外な小柄な方でした。お客さんとの距離が近かったからか、関西ツアー初日で興奮していたのか、MC はグダグダでした😂

「このご時世に二枚組の CD を作ってしまった」とか、アルバムの出来に満足しているからか「もう急に死ぬことになってもいい」みたいな話をしていました。

演奏は即興だと思いますが、写真にあるように小さなテーブルの上に置いた 2 台のキーボードと MacBook で 20 分ほど 1 曲演奏しました。見た目と小さな PA からとは思えないほどの迫力の音で、非常に面白い演奏でした。

当日は撮影自由だったので動画を撮影していましたが、安定の Xperia 君は途中で「本体の温度が上昇したのでカメラを終了します」と言って終わってしまったので途中までしか録画できませんでした。とりあえずその一部を。