KBB / Four Corner’s Sky

ヴァイオリン入りプログレ KBB の 2003 年作、2nd。ヴァイオリン奏者壷井彰久を中心にしたバンドです。

1st に比べてジャズロック寄りになったという評判を聴いてましたが、確かにそういう感じはします。曲によっては非常にフュージョン寄りの演奏です。ジャズロック的なスリリングさとシンフォ的なドラマチックな 味わいが丁度よくバランスされたという感想です。位置づけ的にはジャンリュックポンティ辺りと近いでしょうか(これも曲によりますが)。

変拍子ながらも軽快な “Discontinuous Spiral”、ドラマチックな “Kraken’s Brain is Blasting”、スリリングなソロが古き良き時代のジャズロックを彷彿とさせる “Back Side Edge”、静と動という感じのダイナミックな “Slave Nature” はプログレ的展開とフュージョン的展開が良い感じでミックスされています。聴き応えのあるアルバムですよ。

こちらで購入できそうです。

 

(2004年に書いたレビューに加筆)

Nemo / Présages

個人的には、現役のプログレバンドでは最高のバンドのひとつではないかと思っているフランスの Nemo。このバンドは Spock’s Beard フォロワーという話ですが、個人的には Spock’s Beard より好きですね。どの曲も平均的に私好みのメロディとプログレっぽさがあるからかも。

このアルバムは持っているつもりだったけど実は持っていなかった 2003 年の 2nd(収録曲自体はライブ盤なんかで知ってる曲多し)。その 2nd を再録した作品が 2018 年にリリースされていたのでそれを聴きました。2003 年録音とは演奏が違うという話ですが、そういうわけで違いはわかりません。

非常にプログレを感じるのですが、ギター中心ですし、それほどプログレ的なトリッキーなメロディなわけでもなく、どちらかというとコテコテのギターロックな感じの泣きとラテン的な情熱のメロディに近い気がするのですが、コテコテ感がそれほど感じられないのは、フランス語の歌詞が出た途端にプログレ感が増して、コテコテなギターロック的なノリが薄まるからでしょうか。それなりにはギミックには富んでる気もするので、そういう面があるからかな?

現代シンフォの代表格と思っているものの、それほど「シンフォニック」なメロディがバンバン出てくる感じもないし、よくよく考えると結構不思議なバンドです。