Ronan Hardiman / Solas

Solas
Solas Ronan Hardiman

Philips 2000-01-01
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美しい透明感と少しエンヤを感じさせるボーカルが特徴の Ronan Hardiman の作品.聴いているとホッとしそうな感じ.

リズムが打ち込みなのと,ピアノが淡々とした感じなので,少々ニューエイジやイージーリスニング的にも聴えてしまいます.そのためか,ケルト色が十分感じられるとは断言できないのですが,そのスケール感と美しさは すばらしいです.Lord of the Danceの音楽に感じられ るような派手さ,カラフルさはありません.

Opeth / Heritage

Heritage
Heritage Opeth

Roadrunner Records 2011-09-20
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スウェーデンのメタルバンドの 10th.

デスメタルと紹介されていた気がするし,前作までは全編デス声ではないけど,デス声と非デス声の対比がそれはそれで面白かった気がしますが,今作は全面デス声なしで,デスメタルとは言えない作品になっています.というか「メタル」とも言えるかどうか微妙な所ですね.私はメタルは詳しくないし,Opeth に関してメタル的な要素を特に気に入って聴いていたわけではいので,これは大きな問題ではないですが.

前作 “Watershed” は,強弱の付け方が特に顕著で,全力投球の後に急停止するようなメリハリと,展開の急な変化が魅力的でかなり聴き込んでますが,今作はそこまで強弱はなくて,ある程度の緩急を付けた余裕のある展開という感じです.音楽スタイルは違うのですが,超絶技巧ハイテンションプログレから徐々に力の抜けた余裕のある程よい技巧の音楽に変化したイタリアの Deus Ex Machina 的な進化と同様の変化を感じました.

とは言っても,緩急を付けた展開,前のめりなリズムなど,Opeth の正常進化だな,と思わせる好作品と言えると思います.この作品に限って言えば,完全にプログレバンドとも言えるのではないでしょうか.

Ronan Hardiman / Michael Flatley’s Lord Of The Dance

Michael Flatley’s Lord Of The Dance
Michael Flatley's Lord Of The Dance Ronan Hardiman

Philips 1997-03-04
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Riverdance のダンサーである Michael Flatley のショーである Lord of the Dance の音楽.音楽担当は Ronan Hardiman と言う人です.映画やテレビ関係の音楽を 担当していた人のようです.

音楽の傾向としては Riverdance と同様な感じですが, Riverdance よりはもう少しロック/ポップス寄りのよう な感じもします.これは,Riverdance よりリズムが強調された感じ (というかポピュラーミュージック的なリズムである) であるからかも知れません.使われる楽器も,伝統的な楽器よりは, 普通に使われている楽器が中心です.しかし,アイルランド的な雰囲気は全く壊れていません.メロディも親しみやすいもので,アップテンポな部分でのヴァイオリンの伸びやかな音色がたまりません.その アップテンポな部分の独特の明るさはクライズラー・アンド・カンパ ニーなんか好きな人に受けるのではないでしょうか.アルバム全編を 通じて,一つのテーマのようなものが感じられるすばらしい作品です. ジャケットのデザインからは想像できないようなすばらしい作品です. だまされてはいけません.(^_^;)

16, 17 曲目では,Michael Flatley のタップの音も聴けます.所々で挿入される女性ボーカルも Riverdance 同様美しいです.

(昔書いたレビューを修正)

Ruphus / Let Your Light Shine

Let Your Light Shine
Let Your Light Shine Ruphus

Panorama 2006-03-27
売り上げランキング : 895291

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ノルウェーのジャズロック系バンドの 1976 年リリースの 3rd (?) アルバム.

かもめの Return to Forever 的な軽快でクールなジャズロック作品で幕を開ける作品です.全体的にこの時代のジャズロック,フュージョンの音です.北欧らしい涼しげな感じがしますね.

1st, 2nd いずれも作風が違っているみたいですが,演奏力には全く不安を感じさせない,ずっとジャズロック,フュージョンをやっていたような貫禄を感じますね.

Terje Rypdal プロデュースで,シンセも演奏しているみたいです.

Daigo Ichinose Duo / Mind

MILD
MILD 一ノ瀬大悟デュオ

USAKUMA RECORDS 2011-03-25
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コントラバスとギターのデュオ作品.2011年リリースの 1st アルバムですが,デュオ結成は 2007 年とか.

アヴァンギャルドというには整然,ジャズというには混沌という感じ.とにかく二人が空間を自在に使ってあの手この手で押し寄せてくるという感じですね.印象的なのは二人の出すパーカッシヴで破壊的にエッジの効いた音ですかね.

演奏にある程度のバリエーションはありますが,大きなスケールで見ると,もう少しバリエーション豊かな所も欲しいかも? と思う部分もあります.常に緊張感のあるピンと張りつめたような音が続きますのでスリリングでガンガン攻め込んで来るような音が楽しめます.