After Crying / Föld És Ég

Fold Es Eg
Fold Es Eg After Crying

Periferic
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1994 年 3rd アルバム.

出だしは EL&P っぽいクラシカルな曲です.グレゴリオ聖歌っぽ い曲を間に挟みながら,ピアノ/オルガンとトランペットの演奏が印象的.

ピアノはジャジーなピアノ/オルガンまで自在なプレイ.トランペッ トによる爽快な曲や少し Miles Davis の Bitches Brew 辺りの雰囲 気を感じさせる曲は,若干トリッキーな感じの曲の中でおおらかに歌い上げる感じもあり,個性を感じさせます.

少し不気味な内省的な曲もあり,非常に広い範囲の曲調ながらも, 一つの作品としてのまとまりを感じさせます.

というわけで,ピアノとトランペットと聖歌風の曲が非常に印象 的な非常に繊細かつ大胆なシンフォニックロックの名作と言えるでしょ う.

(2005 年に書いたレビューに加筆)

ФСБ (FSB) / II

Fsb

ブルガリアの大御所バンドの 1979 年 2nd.

1st より若干大作指向です.冒頭喜太郎などのシンセミュージック的な雰囲気でシンフォロック的に徐々に盛り上がって行くあたりはプログレを感じさせます.メロディはポップでシンプルながら,そこはかとなく漂うクラシカルな感じ,インスト部分に漂うジャズ色と確かなテクニックでの演奏,音楽的にはあまりプログレ的でないながらもプログレを感じさせる音楽になっています.

あとの音楽性につながるポップで明快で分かりやすい所を持ちながらも,チープにならずに高貴な雰囲気すら漂わせているところがすごいですね.

M.Efekt (Blue Effect/Modrý Efekt) / Svet Hledacu

Mefekt6

チェコのジャズロックバンドの 6th,1979 年作.

初期は東欧の抑圧された情熱がほとばしる熱いジャズロックでしたが,徐々に洗練された円熟味の増す演奏になり,このアルバムでは,ハイテクもハイテクと思えない程度の洗練さで,メロディアスな歌ものフュージョンを聴かせるアルバムに仕上がっています.

とは言え,ギターはフュージョンというよりはロック・ブルース色濃く突っ走りますし,Oldřich Veselý の独特のハイトーンボーカルが東欧の熱さを感じさせてくれます.曲もプログレ的に展開しますし,ソロパートは熱く盛り上がります.熱さと洗練が同居する,完成された東欧ジャズロックです.

ボーナスが 6 曲ほど入ってますが,そちらはポップス.

XL / Jukola

Jukola
Jukola Xl

Pohjola 2009-08-04
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フィンランドのバンドの 1998 年作 2nd?.Midi Vibe をフィーチャーした現代的な音のするフュージョンで,結構不思議な雰囲気の音楽に仕上がっています.

打ち込みやゲストミュージシャンの使い方も効果的で,より一層魅力的な曲になっているように思います.北欧独特の透き通るような雰囲気も あります.Michael Brecker 参加の曲は Brecker 一色になっているように思いますが,曲もすばらしいです.曲ごとに何かをしようとしているのが感じられ,バラエティに富んでいるので,幅広く聴く人にはピッタリでオススメです.

(1999 年に書いたレビューに加筆・修正)

Synkopy & Oldřich Veselý / Sluneční Hodiny

Synkopy – Slunecni Hodiny
Synkopy - Slunecni Hodiny Synkopy Oldrich Vesely

Bonton
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旧チェコスロバキアのバンドの 1st.前身は Synkopy 61 という (個人的には) プログレじゃないなあと思えるバンドで (ただし,ユーライアヒープとかカンサスのカバーやってます),そこに Oldřich Veselý というキーボーディストが加わったバンドのようです.この後のアルバムは単に Synkopy となっていますね.

東欧独特のゴリゴリした雰囲気の曲調,独特の影のあるハイトーンヴォイスによるコテコテなボーカル,歴史を感じる時折ピコピコと前時代的な音を出すアナログシンセの音,テクニカルだけど独特のエッジの立った感じであか抜けない感じのギターで,シンフォニックロックの王道を行くような曲を一気に演奏している感じです.このゴリゴリ感のあるあか抜けないテクニカルさで強引に突っ走る感じが東欧独特でたまりません.