DFA / 4th

4th
4th D.F.A.

Moonjune  2008-08-19
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9年ぶりのスタジオアルバムで 4th アルバム.

前作までもシンプルな構成でテクニカルな演奏を聴かせるバンドでかなりお気に入りでした.今回もその流れを引き継ぎつつ,イタリアンプログレ特有の叙情さも加えたような音になっています.フルートとゲストの女性ボーカルトリオ (最後の曲) が参加しているのもその叙情的な味わいを醸し出すのに一役かっています.

テクニカルなんですが,Deus Ex Machina のような勢いで畳み掛けるということはなく,クールに軽く畳み掛けるような感じですね.テクニカルさと叙情的な味わい,シンフォプログレ的な味わいとジャズロック的な味わい,色々なものが絶妙なバランスで均衡していてかなり良いです.

カンタベリっぽいというレビューが色々なサイトで結構ありましたが,私はカンタベリ色はほとんど感じないですね.とプログレもカンタベリも素人の意見.(^_^;)

シンフォファンからジャズロックファンまで幅広くおすすめ出来る好作品ですね.

Finisterre / Live – …ai margini della terra fertile…

1998年作.

美しいフルート,激しいギターが美しく情熱的なメロディを奏で るイタリアのシンフォバンドのライブ.時折クラシカルに,またはジャ ズ的にピアノが入り,それがまた良いアクセントになっています.美 しいフルート (とピアノが入る部分もあり) の部分と,荒々しい音色 ですが美しさを損ねない泣きのギターが良いです.この荒々しいギター と美しいメロディと男性的ボーカルにイタリアを感じます.:-) 全体 的な印象としてはやはりフルートとギターが一番印象に残ります.ハ ンガリーの Solaris  的な所もあるかな.

(1998年に書いたレビューに加筆)

Eris Pluvia / Rings of Earthly Light


イタリアのシンフォニックプログレバンドの 91 年の作品.

リコーダーフルートの美しい響きが,さわやかな美しい世界へと思いを馳せさせます. ホッと安心出来るような音で,雲間から光の差し込む楽園という風景が頭に浮かびます.とにかく美しく,清涼感があり,繊細で芸術的な音はまさにイタリアらしいと言えるでしょう.

とにかく叙情的シンフォファンをはじめとして,シンフォ系ファンは必聴です.

(たぶん 1998 年以前に書いたレビューに加筆)

Höstsonaten / Winterthrough

Finisterre 等で活躍の Fabio Zuffanti のプロジェクトの一つ Höstsonaten の 2008 年作."Spring Song" に続く組曲の一枚のようです.

エモーショナルで繊細な感じのするメルヘンチックなシンフォニックロックという路線は変わってませんが,このアルバムはより繊細な色が濃い気がします.その分,ぐっと迫ってくるような印象が薄くて,聴き終わった後の印象に残りにくいような気がしますが,何度も聴いていると,メリハリもあり,いかにも Höstsonaten という感じです.

イタリアらしい美しい,心温まるシンフォニックロックですね.

Deus Ex Machina / Equilibrismo Da Insofferenza

ハイテクプログレメタルバンドと思っていましたが,このアルバムで変身を遂げました.今までの畳み掛けるようなリズムとハードロック のようなボーカルはそのままで,ホーンセクションを大胆に導入し, アヴァンギャルドな感じのするジャズロック + ハードロックという感じになりました.

曲全体が以前は前へ前へとつんのめるような所がありましたが,このアルバムでは,そのような曲も残しつつ,どっしりと構えた曲も 増えています.

途中,ベースとアコースティックギターのデュオによるアコースティック版 Deus Ex Machina と言えるような曲もあったりします. 全体的にギターを前面に出し,曲によってはホーンセクションも前面 に出ていて,以前までのヴァイオリンが前面に出ているような所はな くなり,どちらかというとヴァイオリンはアンサンブルの一つを担っ ているという役割になっています.

以前の曲にもあった,目まぐるしく変化していく所はそのままで,その変化がハードロックからハイテク・ジャズロックへの変化や,そ れだけでなくリズムや曲調もどんどん変化して行って飽きさせません. ボーカルが苦手でないジャズロック / フュージョンファンには一度聴いてほしい作品です.

(1998 年 9 月に書いたレビュー)