ハイテクプログレメタルバンドと思っていましたが,このアルバムで変身を遂げました.今までの畳み掛けるようなリズムとハードロック のようなボーカルはそのままで,ホーンセクションを大胆に導入し, アヴァンギャルドな感じのするジャズロック + ハードロックという感じになりました.
曲全体が以前は前へ前へとつんのめるような所がありましたが,このアルバムでは,そのような曲も残しつつ,どっしりと構えた曲も 増えています.
途中,ベースとアコースティックギターのデュオによるアコースティック版 Deus Ex Machina と言えるような曲もあったりします. 全体的にギターを前面に出し,曲によってはホーンセクションも前面 に出ていて,以前までのヴァイオリンが前面に出ているような所はな くなり,どちらかというとヴァイオリンはアンサンブルの一つを担っ ているという役割になっています.
以前の曲にもあった,目まぐるしく変化していく所はそのままで,その変化がハードロックからハイテク・ジャズロックへの変化や,そ れだけでなくリズムや曲調もどんどん変化して行って飽きさせません. ボーカルが苦手でないジャズロック / フュージョンファンには一度聴いてほしい作品です.
(1998 年 9 月に書いたレビュー)