Little Tragedies / Chinese Songs Part Two

ロシアのシンフォニックロックバンドの 2007 年作."Part Two" となっていることからも分かるように,2 部作の 2 作目.1 作目は聴いてません.(^_^;)

世の中のレビューを読んでいると,キーボード主体のバンドという事なんですが,1 曲目が印象的だからか (通勤で聴くから,途中で寝てしまって覚えてないとも言う),切なさの漂うサックスと泣きのギター中心の叙情的ロックという印象.途中で入る早口なのか,言語的にこうなってしまうのかわからないですが,早口でせわしない感じのロシア語のボーカルと,叙情的なサックス,ギターのコントラストも新鮮です.

"Chinese Songs" という題名の通り,中国の古詩をテーマにしたアルバムのようですが,中国っぽさはほぼないと言って良いでしょう.

1 曲目以外も印象に残った後の感想はまたおいおい… (^_^;)

Infront / Wordless

(最近の)クリムゾン系の硬派なジャズロック.2005年作の模様.

ロシアのバンドらしく,確かなテクニックの背景に,寸分の狂いもなくクールに演奏しているという感じ.迫力もあり,独特の空間を感じさせ,この手のジャズロックが好きなら気に入るでしょう.

強いていうなら,正確な演奏が逆にダイナミックさを奪っているような感じも.枠の中で精一杯暴れているという感じがするので,そこを抜け出すなんらかのうねりのような物も欲しい所.6 曲目辺りはそういう意味では良い感じかも? ただ,これは個人的な印象で,逆にそれを狙っているのかもしれないし,そういう意味では,狙った所ずばりなのかも?

Lost World / Awakening Of The Elements

2006年の作品.2nd かな?

トリオですが,それぞれが複数の楽器を演奏しており,メンバーがもう少しいるような音です.

叙情的なシンフォですが,よく東欧やロシアのバンドであるような内に向かうような暗い演奏ではなく,外向けの感じで,ドライな演奏という印象です.緻密な演奏で,非常にうまいので,それがドライな印象につながるのかも? 非常に難度の高い曲をさらっと演奏しているという感じ.

曲によって雰囲気が違ったりしますが,組曲の中の各パーツという感じがして,バラバラ感はなく,良い意味でバリエーション豊かに感じます.

前作(たぶん)のレビューも本館にあります.:-)

Rogi073.Diaryによると,バンドのYouTube 動画があるみたいですね.

お,1st の曲の動画もみっけ.

  • http://www.youtube.com/watch?v=IhrbUhhATlE
  • http://www.youtube.com/watch?v=oZanbJa9DWg

Autograph / 25 Let Spustya

旧ソ連時代からのバンドの 25 周年ライブ盤 (2 枚組).ジャケットやライナー
はキリル文字で読めん… (^_^;)

歴史のあるバンドなのでしょう.曲によってスタイルが違い,シンフォ系のイ
ンスト曲から,ポップなロック,硬派なロックまで,様々なラインアップが揃っ
ています.

ただ,全体に渡って底辺にはじわじわと染み入るような東欧独特の叙情感が漂
います.ギターは Solaris などとも共通するような泣きのギター.それに若
干チープな音のシンセがその独特な叙情感を支えます.シンセはクラシカルで
キレのある演奏.ボーカルはちょっと好みは分かれそうな気はしますが,それ
ほどアクは強くないですね.ギターも泣いてますが,そんなにコテコテな感じ
がしないです.

ライブ盤ということを忘れさせるようなハイレベルの演奏です.後半に向かってじわじわと徐々に盛り上がっていく所がライブらしくて良いですね.

Dawn Dialogue / I Put the Spell on the Fire

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1982年から1984年にモスクワのホテルで秘密裡に録音されたという記述がある旧ソ連のロック.CDは1987年リリースかな.バンドの正式名は "Dawn Dialogue Between Two Worlds" です.

ちょっとチープな感じのキーボードと秘密で録音したにしては意外に軽快なメロディが特徴的.ギターがちょっとフュージョン的かも? プログレ度はそんなに高くないですが,若干ドラマチックな雰囲気の感じられる部分がありますし,東欧のロックにありがちな独特な雰囲気があって,なかなか魅力的です.4 曲目の 17 分に及ぶ曲がなかなかシンフォ的.