Entrance / Odisea

2006年リリースの3rdアルバム.2003年のBaja Prog Festivalでの演奏を収録したライブ盤.

ライブらしい勢いのある演奏で,スタジオ盤よりはソリッドの感じの演奏という気がします.畳み掛けるような演奏と南米らしい情感溢れる伸びやかなボーカルはスタジオ盤で聴いたものと同じで,曲もハイテンション一辺倒ではなく,静と動をうまく対比しており,ダイナミックに聴かせます.このバンドのハイレヴェルさを改めて認識.まさしく現代を代表するプログレバンドですね.

Jaén Kief / as hadas no vuelan más – 1. Vagas nubes

「プログレでは最後の秘境といわれるコロンビア初の…」とか言われると買ってしまうプログレマニアの性 :-p.まだ十分聴いてないけど,とりあえずメモ代りに.

南米らしい情感あふれるシンフォニックプログレですね.ゆったりとしたリズムにサックスやフルートを交えながら泣きのギターが炸裂します.若干メタリックな感じがする部分もありますが,全体的にゆったりしたテンポなんで,あまりそれが強調されるということもなく,情熱的な色を演出するのに役立っているかな.結構古き良き時代の南米プログレの雰囲気があり,テクが若干心許ないような気もしますが,ゆったりしているので定かではありません.:-p

アコースティックな演奏が時おり入っており,それが Camel なんかにも通じそうなたおやかで美しい雰囲気を出していて,アルバム全体にめりはりを与えています.

南米ファンにおすすめの,ドラマチックで良く練られたシンフォニックプログレだと思います.最近結構南米のシンフォと言えばハイテクハイスピードのものを聴いてましたが,こういうのも良いな,と久々に思ったりしてます.

KRAKATAU / 2 Worlds

「KRAKATAU新譜」で先日紹介したもののうちの一枚.6年ぶりの新譜で2アルバム同時リリースの一枚,とのこと.ライブ盤.

コンテンポラリーなエレクトリックジャズ,という感じで,民族楽器が使われているものの,それを意識させないぐらい自然に使われていて,逆にもう少し前面に押し出しても良いのでは?とすら思える部分もあります.もちろん,ポイントポイントではガムラン風味が顔を出し,インドネシアのバンドだなあと感じさせます.

中盤から後半にかけての静かな曲は,最初ちょっと中だるみっぽく感じましたが,良く聴いていると,ピアノのソロなんかも美しいジャズの中に,自然にインドネシア色が織り込まれていて,なかなか面白いです.蝸牛の神託 蝸牛のゴタク にもあったように,フェードアウトが多めなのが残念です.

Pierre Vervloesem / Rude

X-legged Sallyのギターリストの6作目のソロ (私はX-legged Sallyは聴いたことない).

パワー全開で疾走する攻撃的なインストロック.アヴァンギャルドですが,フリーというわけではなく,それなりにメロディはあります.レコメン的なある種の軽快なリズムが出てきたりしますが,圧巻はノイジーなギターが暴れ回る部分.音に重厚感はそれほどありませんが,迫力は満点です.

レコメン的なノリにクリムゾン系のハードな雰囲気を足した感じ.

Aphélandra / Aphélandra

キーボード中心の幻想的な香りのするシンフォニックロック.シンセによるかちっと枠にはまった感じがします.1976年作.

メンバーはよくわかりませんが,Crille Verdeaux (Clearlight) や Didier Lockwood が参加しています.そのせいか,Clearlight 的な感じもします.Didier Lockwood のバイオリン参加の曲はジャズロック的な香りも.Clearlight Symphony なんかもシンフォにジャズロック的なスパイスが利いていたような気がしますが,それと同様な感じがしますね.

機械的な音と美しいメロディのミックスが独特の味わいを見せます.