Cynic / Carbon-Based Anatomy

Carbon Based Anatomy
Carbon Based Anatomy Cynic

Season of Mist  2011-11-15
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2011年作.

いきなり土着的な雰囲気のエスニック調な女性ボーカルが入り意表をつかれますけど,プロローグ的なその曲が終わると,2nd "Traced in Air" からの流れを汲む独特の浮遊感のあるテクニカルなプログレッシブロックとメタルの中間を行くようなサウンドが展開します.その後もエスニックな小曲をはさみつつ,独特の Cynic サウンドが展開します.この浮遊感は『スペースメタル』とでも呼べそうです.Gong のスペースフュージョンとはまた違う「スペース」感ですが,浮遊感と独特の空間の広がりが感じられますね.

既にデスメタルな要素は全くなく,メタル色も薄くなってきていますね.Opeth のような流れですね.:-)

Bugge Wesseltoft / New Conception of Jazz Live

New Conception of Jazz Live
New Conception of Jazz Live Bugge Wesseltoft

Universal Import 2003-07-07
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Jazzland レーベルの総帥(?) Bugge Wesseltoft のライブ盤. ミニマル的リズムとジャズ的でエモーショナルなキーボードの演奏の組み合わせによる,まさにフューチャージャズと言えるサウンドです.

基本的にはハウス的リズム+ジャズ/フュージョンのサウンドという感じで,既存の音をうまく組み合わせて今までにない新鮮な音を作っているという感じでしょうか.一つ一つの要素自体は別に新しい感じはしなくて,むしろ懐かしいサウンドさえ感じます.

ミニマルミュージック的なハウスのリズムですが, よくよく聴いていると微妙に変化しており,それが機械的なリズムにも関わらず, 妙な躍動感を感じてしまいます.

ミニマル的要素がかなり強くなっており「最初に聞くならスタジオ盤」と言われて買うのをしばらく控えていたりしたのですが,個人 的にはこういう気の長さが要求される(^_^;)サウンドは非常に好みでした.変化がないような中の微妙に変化していくサウンドを感じて楽 しめる人であればオッケーかな?

(2003 年に書いたレビュー)

Björn J:son Lindh / Wet Wings

D86873r6c78

1981 年の作品.

北欧らしい透明感のある雰囲気が全編に感じられる作品です.ある程度のバラエティさがあり,フュージョン的な曲から,シンフォニックな雰囲気の曲から,ラテン風のリズムの曲から,ワールドミュージッ ク風まで様々です.

全体的にイージーリスニング的な所もあって,もうちょっとアクが 強くても良いなと感じる所はなくはないですが,良く聴いているとこの バラエティに富んだ所がなかなか面白く,聴きごたえがありますね.

1 曲目は徐々に盛り上がる所が美しいですね.あと,フルートを中心とした曲でもドラマチックな曲があります.

(1999 年に書いたレビューに加筆・修正)

Anglagard / Hybris

Hybris/Digipack+Bonus
Hybris/Digipack+Bonus Anglagard

Alvarsdotter 1993-01-29
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90 年代を代表する北欧のバンドのうちの一つ.1992 年の 1st アルバム.緊張感漂うシリアス系シンフォニック.強弱のはっきりしたぴんと張り詰めた音楽は迫力満点です.激しさの中にも繊細さは失わないところがすばらしいですね.叙情と緊張と激情の均衡.

(昔書いたレビューを加筆・修正)

Blotted Science /The Animation Of Entomology

Animation of Entomology
Animation of Entomology Blotted Science

CD Baby.Com/Indys  2011-10-11
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Ron Jarzombek というギターリスト中心のインストメタルバンドの 4 年ぶり 2nd らしい.

Ron Jarzombek は結構その筋では有名みたいで YouTube でもテクニカルな変態的演奏がたくさんひっかかりますけど,このアルバムもそんなギターを中心とした屈折したパワーとスピード感溢れるインストメタルです.

先にレビューした Animals as Leaders と一聴すると似たような感じですが,こちらの方がよりメタリックなギターな気がします.ドラムがまた音数が多くて,ドラムンベースのように小刻みに叩く所に変態ギターが乗っかると,より機械的なサウンドに聞こえますね.

ちなみにアルバムは 7 曲入りの 24 分ほどのコンパクトなものですが,これだけのパワーと音と変態プレイが襲ってくると,この長さで充分というほどの密度の高さです.