Benoit Moerlen / Rocking Roller

Gong, Pierre Moerlen’s Gong, Gongzilla 等で有名なヴィブラフォン,マリンバ奏者の 2011 年の 1st アルバム.キャリアが長いのでソロアルバムが初めてというのは意外でした.

曲は比較的バリエーションに富んだ感じですが,全体的に落ち着いた気持ちよいフュージョンという感じです.ただ単に落ち着いているだけでなく,マリンバによる跳ねるような躍動感があったりして,かなり独特のおもしろい音楽ですよ.気楽に聴ける感じがよいです.

Tohpati Ethnomission / Save the Planet

Save the Planet
Save the Planet Tohpati Ethnomission

Moonjune Records 2010-08-17
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インドネシアのギターリストのソロプロジェクトの 2010 年盤.Tohpati さんは Simak Dialog のギターリストでもあるようです.

出だし一瞬クリムゾン? と思わせる始まり方をしますが,その後はパーカッションが土台を支えるテクニカルなガムランフュージョンが繰り広げられます.

とにかくスリリングでテクニカルでガムラン的味わいたっぷりなエキゾチックなフュージョンサウンドが繰り広げられ,Fusion ファンにはかなり受け入れられるのではないでしょうか.

Simak Dialog はそれほどぐっと来るモノがなかった方でも,これはかなりグイグイ来ますから,一度聴いてみる事をおすすめします.

(参考)

Gozzozoo / Pictures of the New World

Pictures of a New World
Pictures of a New World Gozzozoo

Musea Records France  2001-01-01
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おすすめ平均  star
starアトール(仏)のDrsソロ

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フレンチプログレ Atoll のドラマー Alain Gozzo によるフュージョン.

1 曲目はいかにもドラマーのアルバムという感じの乾いた曲で, ギターがちょっと Holdsworth っぽいもので,アルバム全体こういう 感じのドラマーのプレイを楽しむ感じのドライなフュージョンかと思っ ていたら,2 曲目はいきなりさわやかなラテンフュージョンになって, ちょっと意外でした.キーボードは T Laviz 系の透明感のある音で す.その後の曲は軽快なテクニカルフュージョンという感じの曲が中 心です.

ドラムはドライな感じの軽快なプレイですが,ただ軽いだけでは なくて,ほどよい迫力もあります.全体的に,他の楽器も乾いた感じ のさらっと流れるようなプレイで,もう少し力強さがあってもいいか なと思いますが….

8月15日にNHF-FMであった「今日は一日フュージョン三昧」が非常に残念だった件

「今日は一日フュージョン三昧」御中
Fusionという今やマイナーな音楽を10時間以上にわたってかけようという番組,とてもすばらしい企画で一Fusionファンとしては非常に良かったと思います.かかった曲も全部非常に高品質な音楽で,twitterでファンと色々話をしながら聴けたことが非常に良かったと思います.
しかし,番組全体としては (渡辺香津美氏のゲスト出演の間を除いて) 非常に残念な番組という感想を持ってしまいました.自分のリクエストした曲がかからなかったから,とかいう問題ではありません.それは前の週にあった「プログレ三昧」でも同様でした.しかしながらプログレ三昧は非常に満足して聴くのを終えたのに対して,「フュージョン三昧」は非常に残念な気持ちで番組を聴き終えました.唯一,ゾクゾクするほどの満足感がえられたのは渡辺香津美氏が出ている間だけでした.
その理由を考えてみましたので書いてみたいと思います.残念になった理由はリスナーとの一体感の欠如,リスナーの熱い想いを放送に乗せられなかったことではないかと思います.リスナーとスタジオに一体感がなくて,深い溝があった気がします.プログレ三昧はリスナーの熱いプログレに対する情熱を放送に反映させてくれた気がします.今日のはあらかじめ決まった構成に乗っかったリクエストを紹介しただけで基本的に熊谷さんの”これは聴くべき”を次々かけただけな気がします.
リクエストした曲がかからなかったという理由だけではそんな残念な気持ちにはなりません.いくら外した感があっても,ファンの熱い想いを放送で伝えているという感じが伝わってくれば,ファンは納得すると思います.プログレの時も曲は外しまくってたけど,みんなその外し方も含めてプログレだー,と盛り上がった気がします.なんでこの曲をかけないかなー,と言いながら,みんな非常に嬉しそうだたのが twitter の tweet からは伝わった気がしました.
後半,香津美氏のライブが終わった後に熊谷氏が出てきて,曲をかけるときの熊谷氏のコメントではっきりわかってしらけてしまったのですが,熊谷さんが「これは絶対にかけるべき」「これを選びました」と言っているんですよね.なんで「Fusion三昧」ではなく「熊谷三昧」だったわけです.
みんな熱い想いを持ってリクエストしたはずです.でも放送から聴こえてきたのは熊谷さんのFusionに対する熱い想いでした.今日かかった非Fusionと思う曲,どれも素晴らしいです.Fusionファンならきっと気に入るモノばかりだったでしょうし,きっと好きな人も多かったと思います.でもFusion三昧という番組に対してみんなが持った熱い想いが伝わってこないまま,Fusion周辺ばかり「これはぜひ聴いてほしい」とかかっても非常に残念な気持ちになるだけではないでしょうか.
とはいえ,Fusionばかり10時間以上かけよう,という番組があったこと自体は素晴らしいことです.次をぜひやってほしいですし,次はぜひリスナーとの一体感がえられるような番組にしてほしいと思います.
お疲れさまでした&ありがとうございました.

Fred & Co / Fred & Co

Fred & Co
Fred & Co Fred & Co

Musea Records France 2001-01-01
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フランスのウェザー系フュージョンバンドといえば,Sixun なん かがメジャーですが,その Sixun の対抗馬と言われて買ったもので す.Frederic Schneider というジャコが好きなんだなあ,というの が分かるベーシストのソロプロジェクトという感じのアルバムで,とにかく多数のミュージシャンが参加しています.1 曲 1曲の長さがコ ンパクトで,なんと 22 曲も収録されています.全体的には統一感のある雰囲気ながら,最後まで全く飽きずに聞き通す事が出来るのがすごいですね.

ウェザー系の音楽なのですが,それだけに留まらない現代的な解 釈とフランス的ヒネリが利いたなかなか面白いアルバムですね.曲は コンパクトな感じがして,ウェザーなんかよりはスケールは小さい感 じです.色々な楽器も入っていて,曲もバラエティに富んでいておすすめです.

(1999 年に書いたレビュー)