イスラエルのギターリストのソロアルバム.
ギターとヴァイオリンとパーカッション中心の端正なジャズロック/フュージョンに,中近東風味を加えた感じで,比較的オーソドックスな作品です.
なんですが,曲調や演奏など,不思議と掴みどころがなく,全貌を掴みづらく,不思議な雰囲気ですね.今後何度も聴いていると,新しい発見があるかも? と予感させてくれます.結構曲の中で色々と展開はしていくのですが,目まぐるしく変わるというものではありません.
2006 年の 2nd アルバムとのこと.
チリのテクニカル系ということで,押せ押せで迫り来る前のめり
系テクニカルを想像していましたが,出だしはクリーンなトーンのギ
ターが浮遊感のある演奏をし,ドラムが自在にリズムをコントロール
するジャズロックでした.ドラムは本当にめりはりの利いた,タイト
な演奏でうまいです.
浮遊感のあるギターが魅力的で,コードを弾くホールズワースを
ちょっと思い出したりしました.前半はこのクリーンなトーンギター
とドラマーが自在に曲とリズムを操るという感じの変態ジャズロック
です.
ツインギターで,もう一人は歪んだ音を出すクリムゾンっぽい感
じで,後半はこのギターリストが前面に出る,ノリの良い疾走系ジャ
ズロック中心となりますが,こっちもクリーンなトーンのギターとの
対比がおもしろい味を出しています.
レビューしたい物はたくさんあるけど,時間が…
というわけで,チリのバンドの 2006 年作.
メタルギターリストがギター弾きまくりのインストアルバムを作ってみました,風な作品で,テクニカルなギターが全面的に炸裂します.縦ノリ系のメタリックなギターのバッキングが印象的ですが,音楽全体としては縦ノリや流麗なギタープレイの部分などがめまぐるしく入れ替わる,切り返しを多用した音楽です.
リズムがメタリックな感じなのですが,もう少しうねりのような物が欲しい所と,切り返しが多用されていますが,アルバム全体としてみると,ちょっと一本調子な所もあるので,そういう所が若干不満ですが,ギターのハイテクインストミュージックが好きな人にはたまらないでしょうね.
最後の曲がメタリックなバッキングとクリアなトーンで弾かれるソロの重なりや,トリッキーに切替えされる部分等,かなり素晴らしい出来です.今後に期待出来ますね.
Recollection Harvest | |
Djam Karet
Cuneiform 2005-09-20 |
アメリカのベテランバンドの 2005 年の作品.2曲の組曲からなります.
初期は King Krimson の影響と言われることが多かったようですが,この作品からはあまりそういう色は感じられません.以前聴いた事のあるアルバムもあまりそういう雰囲気はなかったような… (遠い記憶… ^_^;)
このアルバムは,感情を抑えたようなシリアスな雰囲気のシンフォニックロック+ジャズロックという感じですが,アメリカらしく(?) あまり重苦しい雰囲気にならずに,時折感じられるユーモア感覚もあって,ニヤッとしながら演奏している姿が目に浮かぶような気がします.低レイヤーからジャズロックとシンフォニックロックが融合している感じで,融合という言葉で表すよりももっと自然な感じがします.