Anekdoten / Vemod

暗鬱
暗鬱 アネクドテン

ディスク・ユニオン 1995-08-25
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1993年リリースの 1st.

90 年代を代表する北欧のバンドのうちの一つ.輸入盤がメタル系雑誌などでも紹介され,結構売れたらしいです.

邪悪な感じチェロやメロトロンが妖しげに鳴り,ハードで緊張感 のあるギター,ベース,ドラムが乗っかります.重厚感のある,ハードな暗黒の音楽という感じで,その緊張感と迫力はすさまじいです.. とにかくすごくヘヴィな音楽で,このずしりとくる重さが出せるバンドはなかなかないでしょう.

来日公演も行きましたが,シンプルな楽器構成でよくこれだけの 重厚感が出せるな,と思いました.

Anekdoten / Gravity

Gravity
Gravity Anekdoten

Stickman 2003-10-02
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2003 年リリースの 4th アルバム.

ちょっと聴いただけで Anekdoten と分かる強烈な個性は存在しておりさすがです.

以前ほどの絡み付くような不気味なダークさは多少薄くなっており, ストレートであっさりとした感じが顔を覗かせているような気がします. アコースティックな色彩が全面に出てくる部分も多くなって おり, そういうのが影響しているのかも知れません.

安定感はさすがに抜群で, Anekdoten の個性が強くなってきているのが前述の変化の理由かもしれません. 安心して聴けます.

(2003年に書いたレビューに加筆,修正)

Algarnas Tradgard / Delayed

Delayed
Delayed Algarnas Tradgard

Silence Recordings 2006-11-07
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1973-74 年にかけて録音されていた未発表の 2nd アルバムとの事です. これが今まで未発表だったのはもったいない!!と思わせる傑作です.(2001年発売)

全体的に暗く重苦しい雰囲気が漂っており,妖しげな雰囲気を漂わせた エキゾチックな曲から,牧歌的な雰囲気の美しい曲までが含まれた混沌 とした感じで,サイケな雰囲気も少しあるが洗練された感じでサイケなの が苦手な私もすんなり聴けてしまいました.

(2002年に書いたレビューに加筆)

Opeth / Heritage

Heritage
Heritage Opeth

Roadrunner Records 2011-09-20
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スウェーデンのメタルバンドの 10th.

デスメタルと紹介されていた気がするし,前作までは全編デス声ではないけど,デス声と非デス声の対比がそれはそれで面白かった気がしますが,今作は全面デス声なしで,デスメタルとは言えない作品になっています.というか「メタル」とも言えるかどうか微妙な所ですね.私はメタルは詳しくないし,Opeth に関してメタル的な要素を特に気に入って聴いていたわけではいので,これは大きな問題ではないですが.

前作 “Watershed” は,強弱の付け方が特に顕著で,全力投球の後に急停止するようなメリハリと,展開の急な変化が魅力的でかなり聴き込んでますが,今作はそこまで強弱はなくて,ある程度の緩急を付けた余裕のある展開という感じです.音楽スタイルは違うのですが,超絶技巧ハイテンションプログレから徐々に力の抜けた余裕のある程よい技巧の音楽に変化したイタリアの Deus Ex Machina 的な進化と同様の変化を感じました.

とは言っても,緩急を付けた展開,前のめりなリズムなど,Opeth の正常進化だな,と思わせる好作品と言えると思います.この作品に限って言えば,完全にプログレバンドとも言えるのではないでしょうか.

Ruphus / Let Your Light Shine

Let Your Light Shine
Let Your Light Shine Ruphus

Panorama 2006-03-27
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ノルウェーのジャズロック系バンドの 1976 年リリースの 3rd (?) アルバム.

かもめの Return to Forever 的な軽快でクールなジャズロック作品で幕を開ける作品です.全体的にこの時代のジャズロック,フュージョンの音です.北欧らしい涼しげな感じがしますね.

1st, 2nd いずれも作風が違っているみたいですが,演奏力には全く不安を感じさせない,ずっとジャズロック,フュージョンをやっていたような貫禄を感じますね.

Terje Rypdal プロデュースで,シンセも演奏しているみたいです.