Besh o droM / Can’t Make Me!

Can’t Make Me
Can't Make Me Besh O Drom

Asphalt Tango Ger. 2003-04-08
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「ジプシー,アルバニア,ギリシャ,セルビア,マケドニア,ト ルコの音楽をやっている」と自ら語っているらしいハンガリーのバンドの2nd アルバム.

バルカン,アラブ,地中海音楽の要素をごちゃまぜにした感じの スピード感溢れる超高速トラッドという感じです.メンバーも様々な音楽の影響を受けているようでトラッドをベースに,ジャズ,ロック, クラブ,ファンク,ドラムンベース等様々な音楽的な要素を感じます.

様々な楽器が渾然一体となって押し寄せて来て,一気に駆け抜けていくような感じです.

(2002年に書いたレビュー)

After Crying / Föld És Ég

Fold Es Eg
Fold Es Eg After Crying

Periferic
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1994 年 3rd アルバム.

出だしは EL&P っぽいクラシカルな曲です.グレゴリオ聖歌っぽ い曲を間に挟みながら,ピアノ/オルガンとトランペットの演奏が印象的.

ピアノはジャジーなピアノ/オルガンまで自在なプレイ.トランペッ トによる爽快な曲や少し Miles Davis の Bitches Brew 辺りの雰囲 気を感じさせる曲は,若干トリッキーな感じの曲の中でおおらかに歌い上げる感じもあり,個性を感じさせます.

少し不気味な内省的な曲もあり,非常に広い範囲の曲調ながらも, 一つの作品としてのまとまりを感じさせます.

というわけで,ピアノとトランペットと聖歌風の曲が非常に印象 的な非常に繊細かつ大胆なシンフォニックロックの名作と言えるでしょ う.

(2005 年に書いたレビューに加筆)

After Crying / Creatura

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8年ぶりの 2011 年作.

しばらくアルバムのリリースもなくなっていたので,活動を停止しているのかなと思っていたら,突如リリースされてうれしい驚きです.

出だしから「キタキター」とうれしくなるような重厚なオーケストレーションで幕を開けます.After Crying というと,ロックというよりは現代におけるクラシック音楽というか,現代音楽的で,重厚などちらかというと内省的な感じの印象が強かったですが,このアルバムはボーカルを強調した外向きの明るいエネルギーを感じるアルバムになっています.クラシック方向の音だけでなく現代の色々な要素の音楽の要素も感じられます.

管弦楽奏者による室内楽的な音やギターによるクラシック的なフレーズの音など,色々な方向性のシンフォニックサウンドを展開します.壮大なオーケストラというよりは,室内楽的なある程度枠のあるスケールの音楽ながらも,スケールの小ささは感じず,ダイナミックな感じのするサウンドですね.

今年のプログレ作品の上位に位置する作品でしょう.オススメ.

Kada ad libitum / Approximationes

4th アルバム.1st はクリムゾン系の強迫的なジャズロックでしたが,作品をリリースする度に,贅肉を削ぎ落とし,一つ一つの音を鋭利にしていくという感じで進化してきました.

この作品はもうジャズロックというよりは,フリージャズという感じで,最小限の音から鋭い音が攻め込んできます.ベースの音が印象的です.

全 16 トラック,全て即興という意味なのかな? 全て "Approximatio" という曲なのかな? 曲目らしきモノが載ってません.

Mindflowers / Nuances

ハンガリーのテクニシャン集団の 2nd.

前作ではプログレファンにアピールするシンフォ色を織り混ぜた硬派なジャズロックだったように覚えていますが,今作はテクニカルなジャズロックという感じで,よりフュージョンよりになっているような感じがします.Tone Center 辺りの超絶ジャズロックシリーズっぽい印象も.西海岸系の軽快でテクニカルな雰囲気がある曲もありますね.

若干の屈折した感じもありますが,もう少しプログレ色なり,何らかの「おっ」と思えるようなモノがほしい所.テクニカルでスピーディなので,気持良く聴け過ぎて,逆に印象に残らない可能性が.

公式サイト