Begnagrad / Konzert for a Broken Dance

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どうやら左がオリジナルジャケットのようで,右が 1990 年に AYAA というレーベルから出た時のモノでボーナストラック入りらしい.1990 年の方は “Konzert for a broken dance” というタイトルがあるが,元はなかった模様.(この後 2CD のヤツがオリジナルジャケットで出てるみたいだけど…)

題名の通り“Broken Dance”が踊れそう (? ^^;) なスロヴェニアの バンド.レコメン的なおちゃらけた感じのノリと,ヴァルカン民謡的な ノリが,非常にユーモアに溢れた感じの雰囲気を作り出しています.ロックやジャズのノリでヴァルカン音楽を演奏した感じでしょうか.

アコースティックな楽器中心の演奏ですが,一見そうは思えないような (というよりそんな事を気にする音楽を通り越した) 音楽で,前のめり感覚で一気に聴けてしまいます.

(1999年に書いたレビューに加筆)

Autograph (Avtograf) / 25 лет спустя. Юбилейный концерт (25 YEARS AFTER. JUBILEE)

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旧ソ連時代からのバンドの 25 周年ライブ盤 (2 枚組).ジャケット やライナーはキリル文字で読めん… (^_^;)

歴史のあるバンドなのでしょう。曲によってスタイルが違い、シンフォ系のインスト曲から、ポップなロック、硬派なロックまで、様々なラ インアップが揃っています。

ただ、全体に渡って底辺にはじわじわと染み入るような東欧独特の叙情感が漂います。ギターは Solaris などとも共通するような泣きのギター、それに若干チープな音のシンセがその独特な叙情感を支えます。シンセはクラシカルでキレのある演奏。ボーカルはちょっと好みは分かれそうな気はしますが、それほどアクは強くないですね。ギターも泣いてますが、そんなにコテコテな感じがしないです。

ポップな曲やプログレ色のないロック色のある曲も、その独特の叙情感が根底に流れているようで、ハイレベルな演奏とあいまって、なかなか魅力的で思わず聴き込んでしまいます。

ライブ盤ということを忘れさせるようなハイレベルの演奏です。後半に向かってじわじわと徐々に盛り上がっていく所がライブらしくて良いですね。

(2006年3月に書いたレビュー)