Cast / Mosaique

(聴きかけでとりあえずのレビュー)

2006年の新譜.新曲とそれまでの未発表曲の新録から構成されるとのこと.2枚組.

ネオプログレ然として,ポップでテクニカルなシンフォサウンドという感じの
近作でしたが,この作品はよりジェネシス的で,たおやかな雰囲気が強いです.結構フルートが前面に出ているのが今までになかったパターンでしょうか.

Disk 1 の 1 曲目からスリリングで切り返しを多用した  Cast らしいシンフォ炸裂です.Disk 1 の 5, 6曲目辺りは,イタリアの Eris Pluvia のような爽やかな美しさや,フランスの Jean Pascal Boffo のようなメルヘンちっくな雰囲気も感じられます.

曲にもよりますが,全体的には,今までの Cast より若干落ち着いた感じがします.切り返した後,これまでの Cast であれば,押せ押せの前のめりで一気に盛り上がっていく所ですが,今回はそこをぐっとこらえてほどほどにとどめ,じらせるようにゆっくり盛り上がっていきます.

演奏テクに関しては,なんか先祖返りして,心許なく成っているような気も.Cast だから許す(意味不明).(^_^;)

とは言え,Cast もすっかり安心して新譜の買えるバンドになりました.期待を裏切らない良作です.

Alas / Mimame Bandoneon

アルゼンチンの  Alas の  27 年ぶり(?)の新作.

プログレ店でしか入手出来ないかも知れませんが,プログレではないような.ペドロ・アズナールは一曲だけボーカルで参加のようです.

コンテンポラリーなタンゴ風のジャズという感じで,バンドネオンとピアノが印象的ですね.時折顔を出すギターはジャズっぽいです.音楽的なカテゴリとしては,ピアソラなんかと同じ枠に入りそうな曲と,ジャズっぽい曲が混じっている感じでしょうか.もちろん一曲の中でもそのような要素がまじりあっています.

5曲目がなかなかスリリングな演奏でバンドネオンプログレという感じ.上原ひろみっぽい雰囲気も.10曲目もアコースティックギターとピアノが,ちょっと RTF っぽいスリリングな感じの曲.

Anima Mundi / Septentrion

キューバのポップなシンフォ寄りのロックバンド.2002年の作品.

キューバらしさというものは皆無で,強いていうなら開放的な明るさがキューバらしいかな,と言う所かな.キューバなのに,なぜかバグパイプが出てきてケルト風だったりする謎のバンドです.

爽やかなメロディが気持ちよいです.ボーカルの入る部分はプログレ度はあまりありません.

Minimum Vital / Envol Triangles/Les Saisons Marines

Envol: Triangles Les Saisons Marines Envol: Triangles Les Saisons Marines
Minimum Vital

Musea  2001-01-01
売り上げランキング : 291,368

Amazonで詳しく見る by G-Tools

2nd に元々カセットでリリースされていた 1st をカップリングした CD.

テクニカルかつ軽快でスピーディなフュージョンという感じの 1st .後には
いなくなるフルートが軽快さを演出しています.軽快とは言っても,クールで
テクニカルな印象なので,イージーリスニング的な軽さではなく,テクニカル
な面が軽快な味として出ているという感じですね.まだ後のポップな要素はシ
ンフォな要素は強くなく,時おり顔をのぞかせる程度です.ギターのソロも
フュージョン的でテクニカルですね.ただ,メロディには後に通じるようなバ
ロック的な味が感じられたりします.アコースティックギターによるプレイも
同様.演奏もうまいですが,若干安定さに欠けるかなあという気がする部分も
あります.1998 年のライブ盤では 1st からの曲も演奏されていますが,後の
ポップな曲と演奏してもそれほど違和感ないですね (中でもそういう曲が選ば
れているからかも知れませんが).

2nd になると,後のシンフォ色・バロック色が出てきて,1st のクールな感じ
から,若干エモーショナルな方向にぶれてきます.スピードもゆっくりとした
雰囲気になり,ポップな方向に変化しますね.とは言っても,まだまだ 1stか
らの流れを汲んでおり,フレンチっぽいポップさとバロック色とテクニカルさ
がうまい具合にミックスされていると言った具合です.

Fulano / En el Bunker

2nd アルバム.レコメン系と言われるのかも知れませんが,これを聴いている
とジャズやなあ,と思います.ジャズっぽい要素とレコメン的なノリ,ラテン
のアツさを併せ持った音楽.

女性ボーカルがかなりうまいです.ちょっとキッツーい感じの曲で幕を開け
たりするので,敬遠されるかも知れませんが,最後まで聴いてみましょう.前
衛的なジャズをベースに,ウェザー的な要素やレコメン的な要素なんかを何重
にも被せたような感じです.

個人的には 8 曲目のしっとりとじんわりと心に染み渡ってくるような曲がかなり好きです.ウェザー風.