キューバのポップなシンフォ寄りのロックバンド.2002年の作品.
キューバらしさというものは皆無で,強いていうなら開放的な明るさがキューバらしいかな,と言う所かな.キューバなのに,なぜかバグパイプが出てきてケルト風だったりする謎のバンドです.
爽やかなメロディが気持ちよいです.ボーカルの入る部分はプログレ度はあまりありません.
Envol: Triangles Les Saisons Marines Minimum Vital Musea 2001-01-01 |
2nd に元々カセットでリリースされていた 1st をカップリングした CD.
テクニカルかつ軽快でスピーディなフュージョンという感じの 1st .後には
いなくなるフルートが軽快さを演出しています.軽快とは言っても,クールで
テクニカルな印象なので,イージーリスニング的な軽さではなく,テクニカル
な面が軽快な味として出ているという感じですね.まだ後のポップな要素はシ
ンフォな要素は強くなく,時おり顔をのぞかせる程度です.ギターのソロも
フュージョン的でテクニカルですね.ただ,メロディには後に通じるようなバ
ロック的な味が感じられたりします.アコースティックギターによるプレイも
同様.演奏もうまいですが,若干安定さに欠けるかなあという気がする部分も
あります.1998 年のライブ盤では 1st からの曲も演奏されていますが,後の
ポップな曲と演奏してもそれほど違和感ないですね (中でもそういう曲が選ば
れているからかも知れませんが).
2nd になると,後のシンフォ色・バロック色が出てきて,1st のクールな感じ
から,若干エモーショナルな方向にぶれてきます.スピードもゆっくりとした
雰囲気になり,ポップな方向に変化しますね.とは言っても,まだまだ 1stか
らの流れを汲んでおり,フレンチっぽいポップさとバロック色とテクニカルさ
がうまい具合にミックスされていると言った具合です.
Au Cercle de Pierre Minimum Vital Musea 2001-01-01 |
1998年のライブ盤.ボーナスで一曲スタジオ録音の新曲が録音されています.DVD コンテンツの BGM とのことで,サックス入りです.
ライブの方は 1997 年の "Esprit d’amor" の雰囲気で,ライブとしてはかなりの完成度.ボーカル入りの "Esprit d’amor" と 3rd の "Sarabande" 辺りのインストを交えた演奏です."Esprit d’amor" みたいにボーカルばっかりじゃなく,それまでの雰囲気も欲しい人にも良いのではないでしょうか.
最後の "Esprit d’amor",アンコールってことで演奏もドラマチックかつ盛り上がって,最高!