Animals as Leaders / Weightless

Weightless
Weightless Animals As Leaders

Prosthetic Records  2011-11-08
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アメリカのインストメタルバンドの 2nd らしい (1st はバンドというより 1 人マルチ録音だったみたいですが.

出だしがバルカン高速トラッド的な感じが少ししたので,その手の少しオリエンタルな感じの音楽かと思いましたが,その後はギター中心のテクニカルなサウンドです.一聴するとメタルなのかも知れませんが,意外にメタル色は少ない気がします.ギターはもちろんメタリックなプレイの部分もあるのですが,結構フュージョン的なメロディを弾いている所もありますし,メタルとはまた違った感じのメロディアスさがあります.

テクニカルでトリッキーな感じの曲展開に,ポストロックとかとはまた違ったプログレ的な曲のうねりが感じられ,どちらかというとテクノとかに近い感じの金属機械的な所も多く,ドラムもメタリックな感じではあるものの,細かい部分はメタルとは違う感じの叩き方を感じますね.

アルバムとしては短いですが,まあとにかく超絶技巧変態音楽で聴いていて楽しいですよ.

After Crying / Creatura

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8年ぶりの 2011 年作.

しばらくアルバムのリリースもなくなっていたので,活動を停止しているのかなと思っていたら,突如リリースされてうれしい驚きです.

出だしから「キタキター」とうれしくなるような重厚なオーケストレーションで幕を開けます.After Crying というと,ロックというよりは現代におけるクラシック音楽というか,現代音楽的で,重厚などちらかというと内省的な感じの印象が強かったですが,このアルバムはボーカルを強調した外向きの明るいエネルギーを感じるアルバムになっています.クラシック方向の音だけでなく現代の色々な要素の音楽の要素も感じられます.

管弦楽奏者による室内楽的な音やギターによるクラシック的なフレーズの音など,色々な方向性のシンフォニックサウンドを展開します.壮大なオーケストラというよりは,室内楽的なある程度枠のあるスケールの音楽ながらも,スケールの小ささは感じず,ダイナミックな感じのするサウンドですね.

今年のプログレ作品の上位に位置する作品でしょう.オススメ.

The Slowmovies / Egocaine / Hits 1920 / 1993

イタリアのジャズロックバンド.
少しクリムゾン系のようなサウンドを感じさせる,ヴァイオリン,管楽器,ピアノ等による影のあるシリアスなサウンドですね.偶然 iPod のシャッフル再生でかかって,おっとこれは意外に良いな,という事で改めて聴くようになりました.

Bohemia / Zrnko Pisku

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Modly Efekt, Jazz Q のメンバーがいるバンドの唯一作.1978 年物.

いやー,昔の東欧のジャズロックは抑圧されているエネルギーがほとばしりますねー.:-)

エッジの立った硬派なジャズロックサウンドが疾走します.管楽器が入る所は少し夜霧にむせぶムード歌謡,って感じもなくはないですが,ゴリゴリのサウンドでどんどん食い込んできます.

ハイトーン風ボーカルが Modly Efekt 風だなと思ったら,同じ人っぽいです.このボーカルは普通のジャズ,フュージョンファンには受け入れられにくいかも? そこも含めて Modly Efekt との共通点は多いかも.

Iceberg / Arc-en-ciel

1979 年リリースの 5th.
それまでの荒々しさは多少なくなり,コンパクトにまとまった感じです.ソロ合戦という感じも消え,メロディ重視になった感じを受けます.ソロは 2nd では各パートが絡み合った感じがしましたが,この作品はそれぞれが独立した感じです.
メロディはちょっとさわやか,ちょっと情熱的,リズムに多少ラテン 色を加えたりしています.ギターもアコースティックギターを導入し たりして,一本調子という印象をなくしています.攻撃的な感じも多 少少なくなっていますね.独特の美しいメロディラインは健在で,オリジナリティは感じられます.
(昔書いたレビュー)