Cichla Temensis / Another Triangle

日本のバンドの 2008 年盤.

フルート入りのインストロックで,Kenso 風な所もあるけど,JazzRock/Fusion 系というよりは,どちらかというとクラシカルな方に振った音ですね.かちっとコンパクトにまとまっていてロシア方面のインストシンフォに似た雰囲気もあります.全体的にクールな演奏という気がしますが,少し日本の情緒を感じるような雰囲気の部分もありますね.演奏もしっかりしていて結構良いです.もう少しダイナミックな所もある方が好みですが,これはこれでこのバンドの魅力なんだ,と思います.

Finisterre / Live – …ai margini della terra fertile…

1998年作.

美しいフルート,激しいギターが美しく情熱的なメロディを奏で るイタリアのシンフォバンドのライブ.時折クラシカルに,またはジャ ズ的にピアノが入り,それがまた良いアクセントになっています.美 しいフルート (とピアノが入る部分もあり) の部分と,荒々しい音色 ですが美しさを損ねない泣きのギターが良いです.この荒々しいギター と美しいメロディと男性的ボーカルにイタリアを感じます.:-) 全体 的な印象としてはやはりフルートとギターが一番印象に残ります.ハ ンガリーの Solaris  的な所もあるかな.

(1998年に書いたレビューに加筆)

KBB / Proof of Concept

Proof of Concept
Proof of Concept KBB

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2007年作の 4th アルバム.

出だしはタイトでハードな曲で始まり,全体的にそういう雰囲気かな?と思ったら,後はヴァイオリンの美しさが際立つ美しい曲が中心ですね.2, 3 曲目辺りは静かに始まって盛り上がっていく感じで,Jean-Luc Ponty のプログレ的作品辺りの雰囲気も感じられて,個人的にはかなり好み.4曲目のドラマチックな感じも良いですね.1 曲目のキーボードのプレイも良いですね.ギター的でヤンハマーみたい.:-)

Cast / Originallis

ここしばらくはいつも書いていますが,Cast は本当に安心して新譜を買えるバンドになりました.期待を裏切らないし,ずっと同じというわけではなく,ちょっと変化を付けてくれていますし.毎年のように安定して素晴らしい作品をリリースしてくれるのは感服します.

というわけで,2008 年の Cast の新譜です.2 枚組です.基本的には前作からの流れを汲む作品ですね.1 枚目は従来からの Cast 路線.ポップでキャッチーな,メリハリの付いた開放的な明るいシンフォです.押せ押せで畳み掛けるように迫りくる所なんて,「きたきたー」という感じ.(^_^;) 最初の方で,フルートの入る辺りは少しケルティックな雰囲気も感じました.

2枚目になると,ちょっと雰囲気が変わってきます.もちろんベースは従来からの路線ですが,若干シリアスでトリッキーな感じの部分が顔をのぞかせ,イタリアンシンフォ系のやさしい感じの雰囲気も時折感じます.前作も少しそういう部分あったかな?

Eris Pluvia / Rings of Earthly Light


イタリアのシンフォニックプログレバンドの 91 年の作品.

リコーダーフルートの美しい響きが,さわやかな美しい世界へと思いを馳せさせます. ホッと安心出来るような音で,雲間から光の差し込む楽園という風景が頭に浮かびます.とにかく美しく,清涼感があり,繊細で芸術的な音はまさにイタリアらしいと言えるでしょう.

とにかく叙情的シンフォファンをはじめとして,シンフォ系ファンは必聴です.

(たぶん 1998 年以前に書いたレビューに加筆)