Steve Clarke & Network / Highly Commited Media Players

このアルバムの目玉は Larry Coryell と Jack Bruce の参加でしょ うか。Larry Coryell は全曲 (?) に参加しています。

出だしいきなり疾走感あり過ぎのジャズロックな曲で始まります。格好の良いスピード感溢れるトランペットと他の楽器のすき間ととにかく埋めたいのか? (^^;) と思わせるドラムが鳴りまくり、他の誰も曲についてこれてないんじゃないか? なんて思ってしまいます(そんなことはないですが)。全体的にこういう雰囲気なのかなと思いましたが、さすが Larry Coryell が参加することによって、疾走感の出過ぎが抑えられ、少し暖かみも加わったような感じになります。Larry Coryell が全体を自分のペースに巻き込むような感じでしょうか。あまり Larry Coryell が目立たない曲では、ひたすら超高速ジャズロックが展開される感じですが… (^^;)

Jack Bruce 参加の曲は 1 曲で、格好の良いボーカル入りのハードなジャズロック+ハードロックという感じで、これも格好の良い曲でした。

全体的にみると、やはりトランペットとドラムが印象に残る格好の良いジャズロックで、時おり Larry Coryell が存在感を示すという感じですかね。

全体的にかなりセッション色の濃い荒削りの演奏なのですが、その割に曲はしっかりと骨格があるような気がして、セッション色の強いジャズロック作品にありがちな、ソロばかり目だって、曲があまりメロディアスじゃない、ってこともない所が結構 Fusion ファン向きかなと思います。

Török Ádám & Mini / A Szél Nomádja (Nomad of the Winds)

ハンガリーのフルート奏者の率いるフュージョンバンド。

全体的に軽快で流れるようなフルート中心のフュージョン。軽快とは言っても、東欧らしく少し陰がある感じはします。ちょっと BGM 的過ぎる所はありますが、少し叙情的シンフォ色も感じさせながらなかなかスリリングに展開していきます。

まだ活動中のようで、YouTube で検索するとたくさん動画が出てきますね。(↓は 2003 年のライブのようです)

Halloween / Le Festin

Le Festin
Le Festin Halloween

Musea Records France  2006-07-28
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おすすめ平均  star
starピリピリと張り詰めた空気 不気味な静寂 陰鬱 耽美的

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メタル系の hElloween でなく,フランスのプログレバンド hAlloween 🙂

2001年作の 4th.前作までは重苦しい重厚感のある暗い感じのシンフォニックロックでしたが, この作品では一聴すると全く路線が変わって,明るい雰囲気で,女性ボーカルを 中心としたポップス的な作品に聞こえてしまいます.

しかし,よく聴いてみると,曲自体は前作までの路線と同じように聞こえてきて, 音ががらっと変わったように感じるのは,シンセの音が全体的に薄っぺらく細く感じてしまうのと, 女性ボーカルも少し線が細いような感じだからじゃないですかね.

それ以外の曲の構成なんかはなかなかだと思います.曲の始まりは「う〜ん いまいち」なんて思っていても,後半になるにつれて盛り上がっていって,スリリングな 演奏のヴァイオリンなんかが迫ってくると,おぉ,わるくないやん,と思ってしまいます.

ボーカルの声質とシンセの音にもっと厚みが出れば,更に迫力のあるすばらしい作品に なったと思いますが,このままでも十分にシンフォロック的な展開や演奏が楽しめる作品 だと思います.

2001年に書いたレビューに加筆.

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