Halloween / Le Festin

Le Festin
Le Festin Halloween

Musea Records France  2006-07-28
売り上げランキング : 393118

おすすめ平均  star
starピリピリと張り詰めた空気 不気味な静寂 陰鬱 耽美的

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メタル系の hElloween でなく,フランスのプログレバンド hAlloween 🙂

2001年作の 4th.前作までは重苦しい重厚感のある暗い感じのシンフォニックロックでしたが, この作品では一聴すると全く路線が変わって,明るい雰囲気で,女性ボーカルを 中心としたポップス的な作品に聞こえてしまいます.

しかし,よく聴いてみると,曲自体は前作までの路線と同じように聞こえてきて, 音ががらっと変わったように感じるのは,シンセの音が全体的に薄っぺらく細く感じてしまうのと, 女性ボーカルも少し線が細いような感じだからじゃないですかね.

それ以外の曲の構成なんかはなかなかだと思います.曲の始まりは「う〜ん いまいち」なんて思っていても,後半になるにつれて盛り上がっていって,スリリングな 演奏のヴァイオリンなんかが迫ってくると,おぉ,わるくないやん,と思ってしまいます.

ボーカルの声質とシンセの音にもっと厚みが出れば,更に迫力のあるすばらしい作品に なったと思いますが,このままでも十分にシンフォロック的な展開や演奏が楽しめる作品 だと思います.

2001年に書いたレビューに加筆.

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Edhels / Astro Logical

モナコのバンドの 1991 年作.3rd かな?
シンセミュージックっぽい機械的な音の上にフュージョン的ギターが乗っかるシンフォニックロック.
タイトル通りに宇宙的な広がりのある音に,時折ギターも含めたテクニカルな音が織り交ぜられ,シンフォとテクニカルフュージョンを行ったり来たりする音楽.ちょっとフェードアウトが残念な所もありますが,ホールズワース的なギタープレイも聴けます.もう少し音の厚みが欲しいような気がするのと,大作指向な曲であればさらにおもしろい気もしますが,これはこれで非常に完成度の高い音に仕上がっています.

Eskaton / 4 Visions

4・ヴィジョンズ+4
4・ヴィジョンズ+4 エスカトン

ベル・アンティーク  2010-01-25
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79 年録音で 81 年リリースのフランスのバンドのアルバム.アルバムが出た順だと 2nd になるみたいです.録音はこちらが先.

一聴して Magma 系のサウンドと分かるサウンドです.全体的にとんがった疾走感のある演奏に少し浮遊感のある女性ボーカル (スキャット) が乗っかります.Magma よりは浮遊感があって空間的な広がりを感じる音かなと思います.

(マーキー再発盤のボーナス曲は私は聴いてません.こんなの出てるんだー)

Gozzozoo / Pictures of the New World

Pictures of a New World
Pictures of a New World Gozzozoo

Musea Records France  2001-01-01
売り上げランキング : 616649

おすすめ平均  star
starアトール(仏)のDrsソロ

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フレンチプログレ Atoll のドラマー Alain Gozzo によるフュージョン.

1 曲目はいかにもドラマーのアルバムという感じの乾いた曲で, ギターがちょっと Holdsworth っぽいもので,アルバム全体こういう 感じのドラマーのプレイを楽しむ感じのドライなフュージョンかと思っ ていたら,2 曲目はいきなりさわやかなラテンフュージョンになって, ちょっと意外でした.キーボードは T Laviz 系の透明感のある音で す.その後の曲は軽快なテクニカルフュージョンという感じの曲が中 心です.

ドラムはドライな感じの軽快なプレイですが,ただ軽いだけでは なくて,ほどよい迫力もあります.全体的に,他の楽器も乾いた感じ のさらっと流れるようなプレイで,もう少し力強さがあってもいいか なと思いますが….

8月15日にNHF-FMであった「今日は一日フュージョン三昧」が非常に残念だった件

「今日は一日フュージョン三昧」御中
Fusionという今やマイナーな音楽を10時間以上にわたってかけようという番組,とてもすばらしい企画で一Fusionファンとしては非常に良かったと思います.かかった曲も全部非常に高品質な音楽で,twitterでファンと色々話をしながら聴けたことが非常に良かったと思います.
しかし,番組全体としては (渡辺香津美氏のゲスト出演の間を除いて) 非常に残念な番組という感想を持ってしまいました.自分のリクエストした曲がかからなかったから,とかいう問題ではありません.それは前の週にあった「プログレ三昧」でも同様でした.しかしながらプログレ三昧は非常に満足して聴くのを終えたのに対して,「フュージョン三昧」は非常に残念な気持ちで番組を聴き終えました.唯一,ゾクゾクするほどの満足感がえられたのは渡辺香津美氏が出ている間だけでした.
その理由を考えてみましたので書いてみたいと思います.残念になった理由はリスナーとの一体感の欠如,リスナーの熱い想いを放送に乗せられなかったことではないかと思います.リスナーとスタジオに一体感がなくて,深い溝があった気がします.プログレ三昧はリスナーの熱いプログレに対する情熱を放送に反映させてくれた気がします.今日のはあらかじめ決まった構成に乗っかったリクエストを紹介しただけで基本的に熊谷さんの”これは聴くべき”を次々かけただけな気がします.
リクエストした曲がかからなかったという理由だけではそんな残念な気持ちにはなりません.いくら外した感があっても,ファンの熱い想いを放送で伝えているという感じが伝わってくれば,ファンは納得すると思います.プログレの時も曲は外しまくってたけど,みんなその外し方も含めてプログレだー,と盛り上がった気がします.なんでこの曲をかけないかなー,と言いながら,みんな非常に嬉しそうだたのが twitter の tweet からは伝わった気がしました.
後半,香津美氏のライブが終わった後に熊谷氏が出てきて,曲をかけるときの熊谷氏のコメントではっきりわかってしらけてしまったのですが,熊谷さんが「これは絶対にかけるべき」「これを選びました」と言っているんですよね.なんで「Fusion三昧」ではなく「熊谷三昧」だったわけです.
みんな熱い想いを持ってリクエストしたはずです.でも放送から聴こえてきたのは熊谷さんのFusionに対する熱い想いでした.今日かかった非Fusionと思う曲,どれも素晴らしいです.Fusionファンならきっと気に入るモノばかりだったでしょうし,きっと好きな人も多かったと思います.でもFusion三昧という番組に対してみんなが持った熱い想いが伝わってこないまま,Fusion周辺ばかり「これはぜひ聴いてほしい」とかかっても非常に残念な気持ちになるだけではないでしょうか.
とはいえ,Fusionばかり10時間以上かけよう,という番組があったこと自体は素晴らしいことです.次をぜひやってほしいですし,次はぜひリスナーとの一体感がえられるような番組にしてほしいと思います.
お疲れさまでした&ありがとうございました.