Eduardo Moreno / Disorder / Inner Odyssey

1990 年代に 2 枚のアルバムを出していたスペインのマルチミュージシャンの 2023 年作。その 2 枚は電子音楽色が強いアルバムだったらしいです。しかし、このアルバムは違います。

ジャケ絵を見るとわかるように、クリムゾンのオマージュであり、出だしからクリムゾンばりのヘヴィなサウンドが炸裂します。それだけだと、ちょっと個性的にどうかな?と思うわけですが、インスト中心で進行しながら、途中女性ボーカル入りのヘヴィロックになったりします。

そこまでだと「ちょっといい感じ」という感じで済んでいたのですが、アルバム後半の 28 分に渡る組曲 “Inner Odyssey” がとにかくすばらしいです。クリムゾン基調で Yes 風のシンフォロック、コーラスワークが入ったり、ELP 風キーボードワーク、ときには Magma にも聞こえてくる、とにかく色々ミックスされたプログレなカオスが展開されます。

まあ、一度聴いてみてください。特に “Inner Odyssey” は。

On the Raw / Climbing the Air

スペイン・バルセロナのジャズ・ロックバンドの 2019 年作。クールでスピード感あるジャズ・ロックな部分とエモーショナルでラテンテイストあふれるフュージョンが同居してるようでなかなかおもしろいです。

女性ボーカルをフィーチャーしたシンフォバンド Harvest のバンドが参加しているとか。

https://www.youtube.com/watch?v=jrZ1NzYArD4

Kotebel / Cosmology

スペインの超絶技巧派シンフォバンドの 5 年ぶりとなる 2017 年作品。

前作で受けた衝撃そのままの突っかかるような音楽はそのままです。ピアノが少し不安定な強迫的なイマジネーション膨らみそうな美しい音を奏でる一方で、一見シンフォ的なメロディを演奏するのには向いてないように思えるギターによるシンフォニック的フレーズが逆に魅力となっています。ギターの後ろのピアノの美しいバッキング的な音があるからギターが余計に引き立つのかも。

今作はパーカッションが特徴的なリズムの部分があったり、フルートの奏でる音が印象的だったりと、前作と共通する印象を与えつつもプラスαで新しい展開も感じさせます。

Mezquita / Recuerdos De Mi Tierra

Recuerdos De Mi Tierra (韓国盤)
Recuerdos De Mi Tierra (韓国盤) Mezquita

Si-Wan 1999-02-01
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スペイン,コルドバのグループの 1979 年 1st.

まさしく「フラメンコとロックの融合」という言葉がぴったりな音楽.エキゾチックな雰囲気満点のスパニッシュロックです.

バタバタと煽るようなドラムに,スピード感ある情熱たっぷりのスパニッシュ感満載のギター,情熱的なボーカル,ラテンの情熱ほとばしる熱情的なロックですねー 🙂

Iceberg / Arc-en-ciel

1979 年リリースの 5th.
それまでの荒々しさは多少なくなり,コンパクトにまとまった感じです.ソロ合戦という感じも消え,メロディ重視になった感じを受けます.ソロは 2nd では各パートが絡み合った感じがしましたが,この作品はそれぞれが独立した感じです.
メロディはちょっとさわやか,ちょっと情熱的,リズムに多少ラテン 色を加えたりしています.ギターもアコースティックギターを導入し たりして,一本調子という印象をなくしています.攻撃的な感じも多 少少なくなっていますね.独特の美しいメロディラインは健在で,オリジナリティは感じられます.
(昔書いたレビュー)